新Mmの憂鬱、2重の特異性を追求して誕生したスイッチ抗体
皆さん、お元気ですか?
今日は梅雨の晴れ間。ゲノム編集トマトが急速に伸びてきたので、吸引という畑仕事で汗をかきました。筑波大学が開発、サナテックシードが商業化したゲノム編集トマトです。ゲノム編集によって神経伝達物質のGABAの含有量を増量しています。農学部付属高校出身ですから、農業の大変さは知っていたつもりですが、たった4株のトマトのお世話をするのにも息を切らしております。農民の方々には尊敬しかありません。ゲノム編集農産物の社会受容の鍵を握るサナテックシードの社長のインタビューを近く掲載する予定です。彼の発想は、組換え農産物の社会受容が難渋した我が国の沈滞を打破すると期待しています。既に5000人、協和キリンの元社長の松田さんもゲノム編集トマトを栽培しています。この俄か農民の口コミと生産物であるGABAトマトへの愛情が、なんでも反対派の感情的な議論を終息させるのではないでしょうか?
新型コロナの非常事態宣言下にも関わらず、中外製薬は自社開発した抗CD137抗体(STA551)と抗PD-L1抗体「テセントリク」(アテリゾズマブ)を併用したファースト・イン・マン試験に2021年4月上旬に着手しました。抗CD137抗体で先行する米Pfizer社を逆転する秘策こそ、STA551でした。この抗体は中外世代の第三世代抗体誘導体であるスウィッチ抗体技術によって開発されたもの。その開発の契機は、癌治療に第4の柱である癌免疫療法を切り開いた抗CTLA-4抗体「ヤーボイ」(イピリムマブ)でした。きっと壮絶に楽しいお話があると推察して、開発の当事者にインタビューしました。
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