皆さん、お元気ですか?
米国国立がん研究所(NCI)のSteven Rosenberg外科部門長の癌の細胞療法が執念を実らせつつあります。40年前のLAK(リンホカイン活性化キラー細胞)療法から始まり、10年前の腫瘍浸潤リンパ球(TIL)療法まで、一貫して患者のリンパ球を活性化して癌を克服しようという試みを続けてきました。この10年で確かに、ネオ抗原が多数存在する悪性黒色腫では体外で培養増殖したTILを再移植する養子免疫療法の奏効率が50%程度まで向上してきましたが、他の癌腫では今まではかばかしい治療成績は発表されていませんでした。その壁をどうやら今週発表された論文で、Rosenberg博士が突破したようです。博士の執念ががん免疫療法の効果が薄いER陽性乳がんの治療にTILを活かすことに成功したのです。固形がんの治療で足踏み状態にあるCAR-T細胞の開発にも重要なヒントを与えると考えています。今日はその論文を速報します。執筆が夜遅くなってしまいましたが、ご容赦願います。

ここからは申し訳ありませんが有料で全文をお楽しみ願います。

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