皆さん、お元気ですか?
400人超がお申込み!4月7日12時から、Miyaman’s Venture Talk 第5弾を開催します。サスメドの上野社長をお招きして、デジタルセラピューティックスとブロック・チェーンによる治験の革新について、討議いたします。視聴無料LIVE。必見です。どうぞ下記からお申込み願います。
https://www.link-j.org/event/post-5835.html

さて、抗体医薬の生みの親であるGreg Winter卿の逆襲が始まりました。2018年にノーベル賞を受賞した同卿は、組換え抗体特許で膨大な利益を国家機関である英国医学研究評議会(MRC)にもたらし、一代貴族に列しました(ビートルズと同じです)。そのWinger卿は2つのベンチャー企業を創設しています。まずは英Cambridge Antibody Technology(CAT)社を創設、同社が創製した世界初の完全ヒト抗体、「ヒュミラ」(アダリムマブ)は2008年に米国で発売、2021年に320億ドル以上の売り上げる世界最大の医薬品まで育ちました。そして、2009年に2番目のベンチャーとして創設したのが英国Bicycle Therapeutics社です。White卿は究極の抗体とも呼ぶべき完全化学合成抗体の創成を目指していました。2023年3月28日、Bicycle社はスイスNovartis社と成功すれば総額17億ドル+売り上げロイヤリティの大型契約を結んだのです。Bicycle社の完全化学合成抗体の分子量は1500から2000であり、これはまさに中分子薬そのものです。中外製薬とペプチドリームの独壇場かと思われていた中分子薬開発に、Winter卿の逆襲が始まったのです。

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皆さん、お元気ですか?
もうすぐ、満員締め切りになります。こんなにも次世代の食糧システムにご関心があるとは、正直言ってびっくりしております。培養肉からコオロギまで、次世代の食糧システムの全貌と課題を議論するLIVE討議(無料)を行います。後100人弱でシステムの限界で締め切ります。以下より詳細にアクセスの上、お申込み願います。
https://www.jba.or.jp/jba/seminar/se_02/post_293.php

ペプチドリームは死なず。一時、外資系投資ファンドの日本株からの戦略的撤退のあおりを受けて、2021年1月29日をピーク(6110円)に株価が急落、2022年7月12日現在、1550円まで落下しています。2022年3月28日に富士フイルム富山化学から放射性医薬部門を切り出したPDRファーマを買収、とうとう研究開発から販売網まで垂直統合した製薬会社へと変貌したにも関わらず、株価の低迷は続いています。では、ペプチドリームはもう限界なのか?それは否です。この1年半の時間は決して無駄ではありませんでした。マルチモダリティの商品化の波が製薬企業やバイオ・ベンチャーを襲う中、着実に独自のビジネスモデルを構築、今や反転攻勢に出る体制を整えていました。同社の舛屋圭一副社長を直撃、ペプチドリームの脈拍を確かめて参りました。2回に分けて報道します。

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新年早々、大汗を掻き、頭をかきむしって、2021年のバイオ動向をまとめ、今年のバイオの最新潮流を見通す作業もこのメールで完結いたします。バイオの広範な技術突破と欧米日中のバイオベンチャーの意欲的な挑戦によって、更には1990年代半ばから始まったインターネットの普及による知識交換の飛躍的なスピード向上によって、バイオ・イノベーションの勢いは加速、更に大きな奔流となって医療や創薬産業を揺さぶっております。それでも今回まとめたのはレッド・バイオのみです。経団連の十倉会長が2022年1月12日のバイオ関連団体合同セミナーで指摘した「ゴレンジャー」、つまりレッドにホワイトバイオ、ブルーバイオ、グリーンバイオ、グレーバイオを加えた技術突破まではまとめきれませんでした。しかし、世界は持続可能な経済発展という矛盾をはらんだ課題に今年は大胆に更に踏み込もうとしています。今回の記事に加えて、是非残りのヨンレンジャーにも今年は是非とも目配り願います。きっと近い将来合成生物学が創薬産業にも活用時代が来ると確信しています。今回の3回にわたる連載では以下の22のバイオ最新潮流を解説いたしました。可能な限り、連載を完読していただくようお願いいたします。

今年もワクワクするような変化に満ちた年になることは間違いありません。新Mmの憂鬱でその最新情報を皆さんと共有することを楽しみにしております。どうぞ今年もご愛読願います。

2022年バイオの新潮流22
●新型コロナが変えたバイオ研究開発
新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(1)

●ADHELM騒動とその後
●新たな創薬資源、集団ゲノム解析から新薬誕生
●PPIの実用化が一段と進む、KRAS阻害剤発売
●薬剤耐性の輪廻から離脱か?アロステリック阻害剤誕生
●中分子医薬の曙
●ADC(抗体薬剤複合体)の実用化ラッシュ
●次世代抗体の進化
●AAV遺伝子治療の停滞とそれを打破する試み
●たった一人の患者のための創薬始まる
新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(2)

●DTxの離陸とDXの製薬業への浸透
●モダリティや創薬標的としてmRNAに脚光
●次世代の癌免疫療法の勃興
●固形癌細胞療法に技術突破と血液癌で次世代のCAR-T細胞出現
●他家再生医療の実用化
●肥満治療薬の開花
●AI創薬に雪崩を打って参入
●in vivoゲノム編集治療でPOC
●富士フイルムの創薬事業からの撤退
●バイオベンチャー上場ブーム
●生命現象の場としての液液相分離に注目
●大学ファンド10兆円だけはない。生命科学研究費源の多様化が始まる

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今朝ほど、京都大学本庶名誉教授、経団連の十倉会長、バイオインダストリー協会の中山理事長の新春鼎談の司会を終えたところです。読者の中にはライブでご覧になった方もいらっしゃるのではないかと思います。多士済々の議論はとても面白くためになりましたが、十倉会長から「バイオはゴレンジャー」という発言には思わず吹き出してしまいました。レッドバイオ(医薬)、ホワイトバイオ(化学・エネルギー)、ブルーバイオ(海洋)、グレーバイオ(環境)、グリーンバイオ(農業)と確かにバイオテクノロジーの応用は急拡大していました。10年前のホワイトバイオ・ブームは原油価格の下落によって鎮静化してしまいましたが、21世紀の今は国民の考えたたが変わり、持続可能性や環境保全に大きな価値を置くようになりました。加えて、ゲノム解析やゲノム編集技術、そして情報処理・AI技術の浸透によって、合成生物学も現実の工業生産に投入されるようになったのです。今や原油価格に左右されないゴレンジャー・バイオが成立できる条件が整ったと考えるべきなのです。レッドバイオの事業化に偏った我が国のバイオも2022年をきっかけに、欧米のようにバランスのよいバイオの発展の形に変わっていくと確信しました。「全産業にバイオを!」。今年の良きスローガンです。
さて、新春企画の第二弾をお届けします。頭をかきむしってこの1年のバイオの発展を振り返り、2022年のバイオを展望しようと願っています。今年は以下のバイオ新潮流22を指摘したいと思います。項目数が多いので、前号から3号に渡って解説いたします。どうぞお付き合い願います。

2022年バイオの新潮流22
●新型コロナが変えたバイオ研究開発
→新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(1)
https://miyata-bio.net/column/0000121/
●ADHELM騒動とその後
●新たな創薬資源、集団ゲノム解析から新薬誕生
●PPIの実用化が一段と進む、KRAS阻害剤発売
●薬剤耐性の輪廻から離脱か?アロステリック阻害剤誕生
●中分子医薬の曙
●ADC(抗体薬剤複合体)の実用化ラッシュ
●次世代抗体の進化
●AAV遺伝子治療の停滞とそれを打破する試み
●たった一人の患者のための創薬始まる
→今号はここまでを論じます。
●DTxの離陸とDXの製薬業への浸透
●モダリティや創薬標的としてmRNAに脚光
●次世代の癌免疫療法の勃興
●固形癌細胞療法に技術突破と血液癌で次世代のCAR-T細胞出現
●他家再生医療の実用化
●肥満治療薬の開花
●AI創薬に雪崩を打って参入
●in vivoゲノム編集治療でPOC
●富士フイルムの創薬事業からの撤退
●バイオベンチャー上場ブーム
●生命現象の場としての液液相分離に注目
●大学ファンド10兆円だけはない。生命科学研究費源の多様化が始まる
→2022年1月17日号に掲載予定

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皆さん、お元気ですか?

全豪オープンは私の贔屓であるクビトバ選手、ムルグッサ選手、シフィオンテク選手、そして錦織選手、ティエム選手が相次いで敗れ、関心は大坂選手とジョコビッチ選手に集中する羽目になりました。しかも、ジョコビッチ選手は私同様右わき腹を痛めており、実力がどこまで発揮できるか分からない状態だと伝えられています。全くはらはらです。フェイクニュースであることを祈りつつ、ナダル選手との決勝戦を期待しております。

2021年1月29日、富士フイルムは我が国の再生医療のパイオニアであるジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)をTOBであっさりと帝人に売却してしまいました。同社は保有していたJ-TECの50.1%の株式を約170億円で売り払い、受託細胞製造と培地などの再生医療支援事業に集中するというのです。このニュースに「我が国の再生医療は大丈夫なのか?」そんな声も聞こえてきました。また訳の分からぬ分析記事もネット上には垂れ流されています。しかし、分析するとその背景には再生医療商業化の主役の明確な交代がありました。素人に近い新規参入大手企業から、再生医療を大手製薬企業が真剣に取り組むモダリティ―へと成長したのです。玄人の再生医療の時代の始まりです。その号砲が鳴りました。

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