皆さん、お元気ですか?

21世紀になってもこんなことがあるのか?

一昨日、ロシアがウクライナに南北そして西から武力侵攻を始めました。現在もウクライナは存亡の危機に曝されています。BBCやCNNを見続けていますが、親ソ政権の樹立までこの戦いは続くかも知れません。我が国を含めた西欧日の非武力的制裁が奏功してロシア国内から戦争終結の声が現政権に撤退を促すまでとの時間の勝負です。ロシア経済の破壊も同時に見えない形で進行しています。いずれにせよ犠牲を両国の国民に迫ることになります。米国のバイデン大統領の指導力にも陰りが生じます。11月の米国の中間選挙は大きな波乱を呼びそうです。2022年は政治、そして経済でも世界が大きく揺さぶられる年となりました。ベンチャー・キャピタリストとしては、未来のリスクが増大、ハイテク関連企業の現在価値が低下し、手堅いバリュー株に資金が移動することが痛い。暫くは、バイオ・ベンチャーは堪え難きを、耐えることが強いられます。

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皆さん、お元気ですか?
東京オリンピックは福島で本日から始まりました。日本の女子ソフトボール・チームはコールドゲームで勝ちました。誠に幸先が良いですが、新型コロナの感染爆発の危機を孕んだオリンピックが無事に開催できるかは、まだ予断を許しません。しかし、事務局と政府の迷走著しく、開会式ではたった3日間で作曲された新曲か、今までの楽曲の転用でお茶を濁す有様です。真夏の東京で、オリンピックの迷走を楽しむ心境にまで皆さんもなかなか悟りを開けないのではないでしょうか?

かつてこのコラムで日本の宝と賞賛した東北メディカル・メガバンクの価値に我が国の製薬企業群もやっと気が付いたようです。産学連携で、15万人のゲノム・コホートの参加者の中から10万人の全ゲノムを解析するプロジェクトが2021年3月にスタートしたことを、2021年7月7日七夕に発表があったのです。このプロジェクトを実現するエンジンとなったのは、グローバル・ファーマに成長した武田薬品でした。いろいろ問題を抱えつつも、新薬開発における各国・地域ごとの集団ゲノム解析の重要さを認識したことは、世界の常識に追いついた企業であることの証明ともなりました。深く感謝したいと思います。この常識が我が国の製薬業界でも早急に当たり前になることを祈っています。

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皆さん、お元気ですか?
アトレチコ・マドリードがバスクの雄、アスレチック・ビルバオに1:2に敗れたため、1試合少ないバルセロナに2点差まで迫られ、事実上の首位陥落です。前号のメールで嘆いたことが現実になってきてしまいました。シメオネ監督がバラバラになったチームをもう一度一つにまとめないと、今シーズン3位に終わる可能性すら出てきました。

2021年4月27日、アステラス製薬は、連鎖性ミオチュブラーミオパチー*(XLMTM)の遺伝子治療薬(AAV8ベクター)AT132の臨床開発の遅れを理由に、588億円の減損処理を発表しました。2020年10月の予想には含まれない特別損失が発生、2021年3月期の決算にダメージを与えました。同時に昨年12月に開発を中止した免疫チェックポイント阻害薬ASP8374(抗TIGIT抗体)に関しても、302億円の特別損失を計上、相次いだ開発中止によってのれん代(企業の買収価格と時価純資産の差)の負担が大きくのしかかった格好です。アステラスはAT132の開発企業、米Audentes Therapeutics社を2019年12月に3300憶円で、ASP8374を開発した米Potenza Therapeutics社を2018年12月に188億円で、それぞれ買収していました。オープン・イノベーションの掛け声によって国内外の企業が、バイオベンチャーの買収に走っていますが、パイプラインの確保だけを狙った買収が、製薬企業に研究開発費以上の大きなリスクを孕ませることが露わになったのです。そして、このリスクはビッグデータに基づくAI創薬の時代になると、更に膨らむであろうと懸念しています。皆さん、オープン・イノベーションを見直す時が来たのです。

*ミオチュブラーミオパチー:生直後あるいは乳児期より、顔面を含む全身筋緊張低下を主症状とする遺伝性筋疾患。
【参照】
ミオチュブラーミオパチー 概要 – 小児慢性特定疾病情報センター (shouman.jp)

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