皆さん、お元気ですか?

●LINK-J一押イベント 1月17日 12時から13時 無料ZOOM
歯を生え薬開発のベンチャー企業、トレジェムバイオファーマの喜早社長をお招きして、革新的な医薬品の可能性について議論します。実は同社はWnt/βカテニン系のシグナル伝達調節抗体のライブラリー開発も行っています。皆さんの質疑にも時間内に全部お答えしたいと願っております。奮って下記よりご登録願います。
https://www.link-j.org/event/article-44875.html

衝撃でした。2024年12月5日、ADCの第二期のブームの発端を開いた第一三共の我妻利紀常務執行役員がお亡くなりになりました。これから更なる世界のADC開発競争をリードする人材を突然失ったことに、茫然としています。心からお悔やみを申し上げます。是非、同僚や後進の方々には、我妻さんの志を継ぎ、ADCで世界制覇を今後も続けていただきたいと願っております。

さて、本日は今週月曜日に中外製薬の役員懇談会があり、そこでのトピックスをお伝えします。まずフリー・キャッシュフローが5000億円程度まで膨れ上がっていることに驚きました。同社は中分子やバイオ医薬の製造施設、シンガポールの研究施設、そしてCVC(コーポレイトVC、200Mドル)など投資していますが、まだまだ投資余力があります。この資金をどう中外製薬が善用するかも、今後の焦点です。2025年1月から定年を無くし、ジョブ型雇用を徹底した新人事システムが稼働することも注目に値します。志を持った人材を創る、中外の挑戦が成就することを期待します。きっと、バイオ・ベンチャーが中外から続々と輩出する時代も来ると確信しているためです。実は、中外製薬は同社が誇る抗体生成AI、MALEXAが生成した配列を持つ抗体薬BRY10を2024年9月から治験に入ったことを公表しました。私が知る限り、世界初の治験です。今回のメールでは同社のAI創薬の焦点を当てます。

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皆さん、お元気ですか?

第5期BIG(バイオ目利き人材養成プログラム、先着55社限定)の募集を開始しました。既に何社か、お申込みをいただきました。ありがとうございます。ご興味のある方は下記のリンクからお申込みを願います。
https://miyata-inst.jp/big/

農業は実は環境に悪い。驚くかも知れませんがそれは事実です。まだ、お申込み可能です。「宮田満のバイオアメージング」、3月10日午後3時~午後4時(無料リモートLIVE)開催。今回は東北大学の南澤究 特任教授をお招きして、微生物-植物系の最適化によるクールアース・プロジェクトを議論します。以下よりお申込み下さい。
https://www.jba.or.jp/event/post_76/

新型コロナ感染症が5月8日には5類に我が国でも引き下げされ、インフルエンザ並みの医療供給体制となります。卒業式を前に、マスクの規制も大幅に緩和されつつあります。春と共に、新型コロナパンデミックの終息が急速に近づいています。世界は我が国より1年以上先に、規制緩和に踏み切っています。実は2021年と2022年、世界の製薬業界は新型コロナ特需(ワクチン、抗ウイルス剤、抗体)で、2年間で1687億ドルの売り上げ増を享受いたしました。しかし、今年は新型コロナウイルスが変異によって弱毒化したことと、医療現場が新型コロナウイルスの治療経験を積んだことによって、こうした特需が急速に収縮、私の独断による推測では442億ドル、1ドル=130円で換算すると、約5兆8000億円も売り上げが減る可能性もあるのです。1000億円の売り上げのブロックバスター58個分の急速な売り上げ減に、今年の製薬業界は曝されます。迫りくる危機を分析します。

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皆さん、お元気ですか?
ロシア軍のウクライナへの侵攻はまったく目を離せない状況になっています。毎晩遅くまでBBCやCNNに噛り付いています。日本のオールド・メディアのカバーは余りにも希薄です。これは世界の構造変えてしまうかも知れない事態で、当然、バイオ・イノベーションやベンチャーの上場や成長にも深い影響を与えます。既に我が国でもサイバー攻撃により工場の操業停止などが起こっていますが、これはもう本当に他人事ではありません。ウクライナの邦人保護に加え、ロシア軍の戦術核の使用による世界の終りが始まらぬよう、我が国も外交努力を払うべきです。どうやらポーランドに日本政府のチャーター機が待機しているという情報がTwitterでもたらされており、これが真実であることを祈るだけです。

さて、こうした悲惨な状況でもイノベーションは止まりません。デザイン細胞のパイオニアであるCAR-T細胞の治療対象がB細胞性白血病から多発性骨髄腫に拡大しつつある息吹を2022年2月4日のメールでお伝えしたばかりですが、2022年2月28日に米国Janssen Pharmaceuticals社が米国食品医薬品局(FDA)から同じく多発性骨髄腫に対するCAR-T細胞の認可を獲得しました。詳細に調べてみると、これは抗原を変えたただのCAR-T細胞ではなく、一ひねりしたCAR-T細胞、次世代のデザイン細胞でした。今後、急速に複数の遺伝子を操作・ゲノム編集したデザイン細胞の時代を告げる狼煙だったのです。流れは本当に早い。この流れに乗らないと、2014年に薬機法を施行、欧米に先駆けて再生医療実用化に先手を取った我が国の優位性が失われる土壇場に我々は直面することになります。

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皆さん、お元気ですか?
リーガエスパニョーラが開幕しました。オリンピックが終わってほとんど時間なく、海外の24歳以下のタレントたちは舞い戻り、ピッチを駆け巡りました。誰も時には勝てないため、いつかメッシ選手がバルセロナを去ることがあるとは覚悟していましたが、あまりに突然で予想外の退団は空しさだけを残しました。第一節、勝利は獲得したもののバルセロナの試合はつまらなかった。雑なサッカーで普通の強いチームになっていました。フランスのリーガ・アンに鞍替えしようかとも悩んでおります。

新型コロナと豪雨のおかげで、散々なお盆休みとなりました。デルタ株の出現で、新型コロナ・パンデミックはより厳しい第二段階に入りました。感染者数がピークアウトしない第5波によって我が国では医療逼迫が危機的状況となり、さらに恐れていた新型コロナの治療薬のバリュー・チェーンもとうとう破綻し始めました。このままでは治療薬が手に入らず、患者が救えない可能性も出てきたのです。ワクチンだけでなく、治療用抗体をも海外に依存している我が国の政府は砂上の楼閣を頼りにしているのです。なんとしても、ワクチン、そして抗体医薬の国産化を図らなくてはなりません。

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皆さん、お元気ですか?
松山選手のゴルフ・マスターズ優勝の余韻は我が国を揺るがせています。
しかし、1年間しか優勝者の証であるグリーン・ジャケットは着用することができず、返還すると伺い、ちょっとびっくりしています。こうなれば、松山選手には連続優勝に是非とも挑戦していただきたいと願っています。3回優勝すれば、グリーン・ジャケットは交渉次第では確保し、我が国の松山選手のホームコースに飾れるのではないでしょうか?大きな挑戦です。

新型コロナ・パンデミックの第4波で大阪など関西圏は医療崩壊に瀕しています。東京も感染者が1000人に迫っており、ゴールデン・ウィーク前には冗談ではなく、緊急事態宣言を真剣に検討せざるを得ない事態です。かつてスペイン風邪の流行の時は3年間流行が収まりませんでした。mRNAワクチンのおかげで先進諸国は来年には流行を抑制できる可能性がありますが、ウイルスの変異速度次第です。暫くは憂鬱な状況が続きます。しかし、被害にあわれた方には気に障る表現になって誠に申し訳ありませんが、新型コロナ・パンデミックは悪いことだけではありません。mRNAワクチンという技術革新を実現しただけでなく、今ヒトの免疫のメカニズムの理解とそれにたいする新しい治療薬・ワクチンの開発が急速にドライブされているためです。今週、米国国立衛生研究所(NIH)はそれを象徴する新薬の治験に着手しました。ポスト・コロナの時代には、次世代の癌免疫療法、敗血症なども含めた感染症の治療薬、ワクチン、そして多分、アナフィラキシーや自己免疫疾患などの新薬開発が進むはずです。逆にこの災いを福となす努力こそが、私達の未来を明るくするのです。

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