新Mmの憂鬱、下剋上、企業価値日本一の中外製薬会長より高い報酬のベンチャーが登場

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皆さんの熱いご支援のおかげで、「新Mmの憂鬱」も一周年を迎えました。順調に読者を増やし、成長しつつあります。日経BP社による「Mmの憂鬱」の突然の廃刊決定でばたばた対応いたしましたが、かえって21世紀型の記者が独立したメディアを運営する絶好のチャンスに転ずることができたと感謝しております。思えばサラリーマンとは本当にローマ帝国の奴隷にそっくりですね。婚姻・居住の自由はありましたが、参政権はなく、収益のほとんども吸い上げられる状態です。インターネットの登場で、メールや人事・会計システム、リモート会議システム、SNSなど、個人でありながらほとんどコストを掛けずに、大企業以上のインフラが入手できるようになった今、大企業の頸木から才能あふれる個人が飛び出す下剋上が始まりました。

欧米では30年前から、大手製薬企業の経営陣よりもバイオ・ベンチャーの経営者の方が報酬高く、経営の自由もある逆転現象が起こり、ビッグ・ファーマのCEOがベンチャー企業のCEOに転ずるケースが増えてきました。我が国では戦後の経済成長と農耕文明の伝統から、なかなかこうした下剋上は起こらなかったのですが、とうとう大手製薬企業や化学企業の経営者より高い役員報酬を上げるバイオ・ベンチャーの経営者が現れたのです。この下剋上、一時的なものだと考える読者も多いかもしれませんが、私は今回の変化は永続性があり、我が国も大手製薬企業の経営者が「ベンチャーって、ええな」と思う時代に入ったと判断しました。時代の大きな変わり目に直面しています。

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