皆さん、お元気ですか?
今週はバイオで悪いニュースばかりお伝えしなくてはなりません。今年米国で迅速承認(条件付き承認)を受けたアルツハイマー病治療薬、「ADUHELM」(アデュカヌマブ)を投与された患者1例が、MRI画像上でARIA(脳浮腫や脳出血を示すアミロイド関連画像異常)を示した後に死亡しました。以前のメールで抗ADUHELMが商業的に成功するには、条件付き承認後に3つの断崖が待ち構えていると書いたことがありますが、その最も恐れていた副作用の壁に直面したのです。続いて、6か所もARIAが観察された患者の例も報告されており、ただでさえ処方が広がらないADUHELMの行く手が暗くなる情勢です。但し、今週開催されていた2021 Clinical Trials on Alzheimer’s Disease (CTAD) conferenceで、エーザイはBiogen社と共同開発している第二の抗Aβ抗体Lecanemabのフェーズ2治験のデータを発表、良い手ごたえを得ました。これは次のコラムで詳報いたします。

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皆さん、お元気ですか?
芸人のさんまさんが思わずテレビで「オリンピックどころじゃない」と口走ったメッシュ選手のバルセロナ退団、そしてパリ・サンジェルマン(PSG)加入が正式に決まりました。背番号は30番。年俸を半減しても、バルセロナの経営悪化による傘下の選手の年某総額のキャップにより、メッシュ選手の契約更改を許さなかったのです。欧州サッカー協会との分離独立騒動など政治的な背景もあったようです。アラブの石油富豪がオーナーであるPSGは財政的な問題はありませんが、果たしてメッシ選手は幸せなのか?確かに、かつてスアレス選手とメッシ選手に加えて黄金トリオを形成したネイマール選手がPSGでは待っています。更には強敵であったレアル・マドリードの不動のセンター・フォワードであったセルヒオ・ラモスもPGSにはいます。世界最速のフォワード、エムバペ選手とメッシュ選手、ネイマール選手の新黄金トリオも見てみたい気がしますが、世界から才能だけをかき集めたチームは我が国の巨人軍のような虚ろさも感じます。ジュニア選手の育成からトップ・チームまで、一貫した哲学やスタイルをもって磨き上げてきたバルセロナや他のチームとは、一味も二味も違います。確かに強く、PSGはチャンピョンズ・リーグを勝利するでしょうが、下手をするとスタイルの無いチームに堕してしまうリスクがあります。なにか、もったいない気持ちで一杯です。

我が世を謳歌する抗体医薬ですが、実は大きな弱点があります。抗体は親水性であるため細胞膜を通過することができず、細胞表面に露出している抗原にのみ薬効を発揮することです。細胞にもよりますが、平均3000種類の蛋白質が存在していると推定されています。はっきりした数字はありませんが、膜蛋白質はせいぜい10%から20%程度ではないでしょうか?そう考えると、もし細胞質内の蛋白質を標的にすることができれば、10倍以上の治療標的に対する抗体医薬の開発の可能性があるのです。京都大学化学研究所のグループが抗体医薬を細胞質内に高効率で送達するシステムの開発に成功、実際、細胞質内で抗原抗体反応を実現することに成功しました。これはひょっとすると、抗体医薬の更なる成長を促す技術突破かもしれません。今回のメールで紹介させていただきます。
日本列島を酷暑が襲っています。新Mmの憂鬱も、13日金曜日は日も悪いですし、夏休みとさせていただきます。次回は2021年8月18日配信です。

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皆さん、お元気ですか?
全仏オープン、錦織選手はズブレフ選手にいいところまで競ったのですが、スコア的には3:0でストレート負けです。怪我からの復帰戦で5セットマッチ2回は体力的にも負担が大きかったのかも知れません、良いコースの球が、ほんの少しだけアウトという展開が目立ちました。疲労で球の抑えが効かなかったと推察しています。次ぎのグランドスラムまでにはフィットネスとファースト・サーブを改善する課題が見えて来ました。それにしてもフェデラー選手は棄権しましたが、残るナダル選手とジョコビッチ選手の強さは目立ちます。4回戦はいずれも10代の新鋭ですが、そろいもそろって若者が試合中に故障、リタイアする結果となりました。このビッグ2の体力とコンディショニングは怪物的と表現すべきでしょう。

まさかとは思っておりましたが、米国食品医薬品局(FDA)が2021年6月7日に米Biogen社とエーザイが開発していた抗アミロイドβ(Aβ)抗体、「ADUHELM」(aducanumab)を迅速承認しました。我が国では20年ぶりのアルツハイマー病の新薬誕生にマスメディアが沸いておりますが、この画期的新薬がブロック・バスターになるまでの道のりには3つの険しい断崖を越えなくてはなりません。

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ATP1000のモンテカルロオープンでとうとうギリシャのチチパス選手が優勝しました。NEXT BIG3の一人と言われながら、グランドスラムの下に相当する格の高いATP1000での優勝はこれが初めてでした。ロシアのルブレフ選手のボールがラインアウトして試合をものにした瞬間のチチパス選手の嬉しそうな表情は格別でした。勝者がテレビカメラのレンズにサインするお決まりの儀式で「モンテカルロから全てが始まる」と力強く書いたチチパスの気持ちは、今年、グランドスラムを取りに行くという宣言です。大いに期待しています。錦織選手もATP500、バルセロナ・オープンで初戦を突破しました。ちょっと危なかったですが、これから試合勘を取り戻せば、十分期待できる願っています。

米国食品医薬品局(FDA)は2021年1月29日、米Biogen社とエーザイ社にアルツハイマー病治療薬Aducanumabの審査期間を3か月延長し、認可するかどうかを2021年6月7日までに下すことを通告しました。今から50日以内に、抗アミロイドβ(Aβ)抗体のアルツハイマー病治療薬が誕生するかどうかが決まります(再延長されるかもしれませんが)。今まで少なくとも多数の製薬企業とバイオベンチャーが開発を断念してきたAβ仮説に基づく治療薬が世に出るか? 関係者は固唾を呑んで見守っています。2021年4月17日にSan Franciscoで開催された米国神経学会第73回年会で、FDAの要求に応じた歴史的大規模追加臨床治験「EMBARK」のプロトコールがポスター発表されました。実はAducanumabの認可申請に使用されているデータ(P3治験)はまだ査読科学論文として公表されておらず、今回の発表は認可の帰趨を占う重要データになると考えて、ご紹介いたします。しかし、この試験は2021年3月9日から着手、少なくとも2年以上の観察期間が設定されており、到底今年の6月7日まで間に合いません。可能性としてはFDAが強引に条件付き認可、EMBARK試験の結果が出て本認可を検討する挙に出るかもしれません。しかし、医学会から反対の声も出ております。非常に微妙な状況が続いているのです。

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スペイン・サッカーの国王杯を争うスーペルコパと前回書いたのは、お恥ずかしいことに誤りでした。スペイン国王杯とスーペルコパは独立のカップ戦でした。申し訳ない。昨日の早朝に、バルセロナVSアスレチック・ビルバオのスーペルコパ決勝戦が行われました。なんと大方の予想を裏切って、2:3でビルバオがバルセロナを倒してしまったのです。この試合のビルバオは、バレンシアを突如馘(くび)になった傷心の新監督が率いていました。しかし、この新監督の采配が当たりました。ボールの保持率はほぼ互角、しかもシュート数では大幅にバルセロナを上回りました。ディフェンスとオフェンスの切り替えも素早く、選手は献身的に動き回っていたのです。ここまでやられたら、バルセロナもお手上げです。最後にメッシ選手が余計なファールを犯してレッドカードを食らうなど、リーグ戦や国王杯にも祟るさんざんな結果となってしまいました。

Aducanumabに対し米食品医薬品局(FDA)諮問委員会が認可推奨を蹴飛ばして以来、米Eli Lilly社の抗Aβ抗体、DonanemabのP2治験の好成績で少し期待をつないだアルツハイマー病のAβ治療標的仮説ですが、そんなことをしなくても、音と光を使って毎日1時間、中程度のアルツハイマー病患者を刺激するだけで、Aβやタウ蛋白質の脳内蓄積の減少と認知機能改善を成し遂げることができるかもしれません。驚くべきことに、FDAはこのActive GammaSense Stimulation System(AGSSS)やGamma Entrainment Using Sensory stimuli(GENUS)と名付けた治療用医療機器にブレークスルー・セラピー医療機器(BT医療機器)の認定を、2020年1月13日に与えてしまったのです。ひょっとしたらアルツハイマー病の治療戦略を根本的に変えてしまうかもしれません。

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代表ウィーク中にオーストリアで開催されているサッカー日本代表の試合は血圧が上がりそうです。格下のパナマ戦は1:0とPKの得点でかろうじて勝ちましたが、あいかわらずの決定力不足でイライラが募りました。今回は欧州のチームに所属しているメンバーだけでナショナル・チームが編成できたことは、10年前と雲泥の差でありますが、それでもディフェンスとミッドフィルダーだけでは勝てません。かつての釜本選手のような世界レベルのストライカーは我が国は生み出せないのでしょうか?困った問題です。国境を越えて、有力選手を結集するラグビーのビジネス・モデルを検討せざるを得ないかも知れません。

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期待のアルツハイマー病治療薬、抗Aβ抗体Aducanumabほど毀誉褒貶の激しい新薬はありません。2019年3月21日、独立モニター委員会が主要評価項目を達成できそうにないと判断、一度はP3治験が中断され、この新薬を開発していたエーザイと米Biogen社の株価が急落しました。しかし、Biogen社が治験データを検討した結果、同年10月22日に2020年初めにも米国食品医薬品局(FDA)に提出すると発表、株価は急騰いたしました。そして、2020年11月6日、FDAの末梢・中枢神経医薬諮問委員会がAducanumabの認可勧奨に足るデータであることを賛成:反対:不明、0:10:1で否決した結果、両社の株価は再び急落したのです。何故、このようなジェットコースターのような評価の変転があったのか?再解析のやり方に少しは無理がありましたが、長期的な治験が必要なアルツハイマー治療薬であり、そして高齢化が進む先進国では痴呆症の進行を少しでも抑制する医薬品が渇望されていたことを考えると、諮問委員会のほぼ全員一致の否決は相当な決断だったと考えます。その背景には最近のFDAに対する強い疑惑と反発があったと推定しています。事実、11月4日、ロイター通信はFDAの関係者がAducanumabの有効性を認めたという奇妙なニュースを配信し、あたかも承認推奨確実という印象を与えました。

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