皆さん、お元気ですか?
現在、東京の目黒雅叙園で第9回日経FT感染症会議を開催しています。第7波を抑止できず、感染者もこの1年間で2150万人と急増、累計で2320万人(11月13日時点)を記録しました。また、累計死亡者も約3万人増加し、約4万7600人に上ったのです。世界最多の感染者数を記録した我が国の新型コロナ感染症対策を再検討し、感染症対策の司令塔のあるべき姿を緊急提言すべく、現在、議論を重ねております。会議の詳細は金曜日のメールにてお伝えいたします。

さて、アルツハイマー病治療薬を巡って、抗アミロイドβ(Aβ)抗体の実用化で三つ巴の戦いを繰り広げていたエーザイ・米Biogen社、米Eli Lilly、スイスRoche社・中外・米Genentech社の3グループから、Roche社のグループが脱落しました。フェーズ3治験で主要評価項目未達を、2022年11月14日に発表したのです。今や条件付き承認、そして正式承認獲得に突っ走るエーザイ・Biogen社とLilly社に大きく水を開けられた格好です。

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皆さん、お元気ですか?

老化細胞が周囲の細胞の老化に拍車を掛けている。こんな恐ろしい事実が明らかになってきました。東京大学医科学研究所 癌・細胞増殖部門 癌防御シグナル分野中西真教授をお招きして、老化細胞の実態とそれを特異的に望む新薬の可能性について、切り込みます。どうぞ下記よりご登録願います。
https://www.jba.or.jp/jba/seminar/se_02/post_313.php

今、エーザイ本社で開催されているレカネマブの記者会見に臨んでおります。落胆に終わった抗Aβ抗体「ADUHELM」(アデュカヌマブ)の失地回復を担った第二世代の抗Aβ抗体、レカネマブの治験フェーズ3「Clarity AD試験」が成功したことを示す、第一報(トップライン・データ)が発表されました。説明に当たったエーザイの内藤晴夫CEOは当初冷静を保っていたものの、説明が進むにつれ言葉に力が入ってきました。主要評価項目の統計的有意差を示すp値が0.00005とは仰天する結果でした。間違いなく、レカネマブは2023年1月6日までに米国で迅速(条件付き)承認を得られるだろうと思います。2022年中には今回の治験結果に基づき、日米欧でフルの製造承認申請を行うと宣言しています。今後の課題は、この画期的なアルツハイマー病の治療薬を社会がどう受け入れるのか?つまり、各国政府や米国の保険会社が薬価を幾らに、そして治療対象患者を定めるか?に移行しつつあります。患者のレカネマブのアクセスを巡る新たな戦いの口火は切られています。この結果次第で、エーザイの売り上げと同社の社会貢献が決まるといっても良いでしょう。「これで終わった訳ではない」と内藤CEOが漏らして言葉は重要です。

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皆さん、お元気ですか?
最後のお願いです。200人突破しましたが、これではまだ勿体ない。統合失調症や睡眠障害の創薬のヒント満載です。9月22日午後3時からの「宮田満のバイオアメージング(バイオインダストリ―協会)」は「時間生物学は今~臓器・全身透明化全細胞解析を経て最新睡眠研究まで」をテーマに、東京大学上田泰己教授をお招きして、天才は今何を考えているのか?解剖します。以下のリンクより参加登録願います。
https://www.jba.or.jp/jba/seminar/se_02/post_308.php

エーザイと我が国のバイオ・ベンチャーPRISM BioLabが抗癌剤の新薬創製が最も困難な4つの標的(Cancer‘s Big 4)の一角を崩すことに成功しました。しかも、その新薬候補は免疫チェックポイント阻害剤に耐性を獲得した癌にも治療効果を示したのです。
★PRISM BioLab社は私のベンチャー・キャピタル、HCIが出資しています。記事では惚れ込んだ余り過剰な表現があるかも知れません。ご注意願います。

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皆さん、お元気ですか?
確実に今度も面白いですよ。まだ、無料視聴を受け付けています。9月22日午後3時からの「宮田満のバイオアメージング(バイオインダストリ―協会)」は「時間生物学は今~臓器・全身透明化全細胞解析を経て最新睡眠研究まで」をテーマに、東京大学上田泰己教授をお招きして、天才は今何を考えているのか?解剖したい。以下のリンクより参加登録願います。
https://www.jba.or.jp/jba/seminar/se_02/post_308.php

エーザイが逆転の発想で、次世代の癌ワクチンの開発に狼煙を上げました。年内に米Moderna社が個別化ネオ・アンチジェンに対するmRNAワクチンの製造承認申請を出すと噂されています。白熱化するネオ・アンチジェン・ワクチン開発競争にダーク・ホースが顕われたのです。

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まずはお知らせです。8月の宮田満のバイオ・アメージング(無料LIVE)はAIとバイオを取り上げます。8月9日に第一弾を生放送。理化学研究所 革新知能統合研究センターの杉山将センター長をお招きして、「バイオとAIの融合は可能か?」をテーマに討議いたします。杉山先生はAIのいろはから最先端までご解説いただきます。皆さんのご参加・ご質問を期待しております。締め切り迫る。申し込みは下記より。
https://www.jba.or.jp/jba/seminar/se_02/_ai_1.php

今月、エーザイは矛盾した記者発表を二つ行いました。第一は2022年7月6日、同社が米Biogen社と開発中の次世代抗アミロイドβ(Aβ)抗体、レカネマブがアルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(MCI)および軽度ADに対する迅速申請申請が米国食品医薬品局(FDA)に受理され、2023年1月6日までに,審査終了することを記者発表しました。来年の1月上旬にはレカネマブの販売認可が得られる可能性が濃厚となってきたのです。しかし、この盛り上がりに一気に冷や水を浴びせかけたのが、2022年7月25日の記者発表でした。「2022年7月22日に米国科学誌Scienceに掲載された記事に関して、当社が開発中の抗アミロイドβプロトフィブリル抗体、レカネマブとは一切関係がないことをお知らせいたします」という奇妙な発表でした。エーザイが焦燥感に駆られた原因はまさに、次世代の抗Aβ抗体の治療概念がScience誌の記事で大きく揺らいだためです。まさにアイデンティ・クライシスなのです。

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皆さん、お元気ですか?
ゴールデン・ウィーク、いかがお過ごしでしたか?若干の筋肉痛は残るものの仕事に復帰いたしました。

エーザイがゴールデン・ウィーク明けの2022510日、米国で次世代の抗アミロイドβ抗体(抗体)、レカネマブの段階的製造販売承認申請を完了したと発表しました。同社は年内に条件付き認可を獲得、2023年中には正式認可を米欧日で獲得することを目論んでいます。抗抗体「Aduhelm」の蹉跌は、抗抗体開発競争の序章に過ぎません。アルツハイマー病治療薬の本当の勝負は同社の内藤晴夫CEOが今年3月に宣言した「抗抗体開発競争の第二章」にかかっているのです。勿論、第二章もし烈な競争もが待っていました。米Eli Lilly社とエーザイ・Biogen社が先陣争いを繰り広げています。実際、両社が米国で次世代の抗抗体の段階的製造販売承認申請を開始したのは、それぞれ20218月と同年9月。わずか1か月差の鍔迫り合い。これを一昨日、段階的製造販売承認申請完了ででエーザイが逆転したばかりです。しかも、ダークホースであるスイスRoche社・米Genentech社・中外製薬という抗体医薬の巨人グループも虎視眈々と次世代抗抗体の商品化を狙っています。一体、第二世代商品化の勝者は誰なのか?

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皆さん、お元気ですか?
エーザイが、2022年度初めに米国食品医薬品局(FDA)に第二世代の抗Aβ抗体(可溶性Aβのプロトフィブリルと結合)、レカネマブの迅速承認(市販後治験の条件付き承認)の申請を出すと宣言しています。今月中にも申請される可能性があります。同社は2021年9月から米国で段階的製造販売申請(Rolling BLA)に着手しており、まず有効性と安全性を示したフェーズ2治験(201試験)などのデータを提出、2022年度中の迅速承認の申請を指しています。2022年9月にはフェーズ3治験(Clarity AD試験)の最初の解析結果を公表する予定。このデータに基づき、2022年中に完全な製造承認申請を米国で行い、2023年には欧米日で販売承認獲得を行う計画です。2021年6月に迅速承認を米国で得た抗Aβ抗体「Aduhelm」がレカネマブの露払いとなり、FDAのアルツハイマー病薬の承認条件を明確にしたため、まず、レカネマブが認可されることは間違いないでしょう。アルツハイマー病患者にとっては大いなる福音だが、ちょっと待てよ、メンタルテストによる認知機能の改善、つまり記憶(言語や映像など)に偏った認知機能の評価でアルツハイマー病の一側面を治療や予防する薬品は開発できるだろうが、これでアルツハイマー病を根治する医薬品ができたと考えるのは早計ではないでしょうか?

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皆さん、お元気ですか?
まずは、近く公開されるLIVE配信(無料)のご案内です。

2022年4月18日(月) 14:00~16:00
「COVID-19対する5-アミノレブリン酸(5-ALA)を用いた特定臨床研究の結果」

2022年5月12日(木) 15:00~16:00
「コロナ禍を超えて躍進するmRNA医薬」

2022年4月26日(火) 15:00~16:00
「深淵なる海底下生命圏を解明せよ!」

まだお申込みを受け付けしておりますので、どうぞよろしく願います。

先月、「(アルツハイマー病新薬実用化の)第二章が始まった」とエーザイの内藤晴夫CEOが、同社が治験中の抗可溶性Aβ(アミロイドβ)抗体レカネマブに全精力を注ぎこむと宣言しました。米Biogen社と提携して、米国で条件付き承認とはいえ商品化に成功した抗不溶性Aβ抗体「Aduhelm」よりも、レカネマブに注力するという賭けに出たのです。2022年4月7日、米国の公的医療保険を統括するCMS(厚生省メディケア・メディケイド・サービスセンター)がAduhelmの保険償還に極めて厳しい条件を付けました。この結果、Aduhelmの売り上げにはキャップが掛かり、ブロック・バスターの夢は潰えたのです。内藤CEOの賭けは見事に成就した格好です。その中身を吟味します。

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皆さん、お元気ですか?

実は毎年春に行われるエーザイのインフォメーション・ミーティングを楽しみにしています。エーザイを率いる内藤晴夫CEOが執筆した発表資料の表紙を毎年飾るヘタウマの干支の絵とそのスローガン、そして1時間以上にわたる率直な事業開発方針の説明を好感しているためです。経営者として事業と社会、そして科学の動きを俯瞰して、巨大な事業構想を建てる努力に感心することが多いのです。研究開発の担当者がミクロの視点なら、経営者としてのマクロの視点を確立して、次のビジョンを言語化する労力には本当に敬意をもっております。2022316日、内藤CEOが今年を現したスローガンは「虎となり狙いところを遂げるべし」。いよいよアルツハイマー病の次世代の治療薬で反転攻勢に出るぞという咆哮でした。いったい、内藤さんは何を企んでいるのか?

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皆さん、お元気ですか?
今週はバイオで悪いニュースばかりお伝えしなくてはなりません。今年米国で迅速承認(条件付き承認)を受けたアルツハイマー病治療薬、「ADUHELM」(アデュカヌマブ)を投与された患者1例が、MRI画像上でARIA(脳浮腫や脳出血を示すアミロイド関連画像異常)を示した後に死亡しました。以前のメールで抗ADUHELMが商業的に成功するには、条件付き承認後に3つの断崖が待ち構えていると書いたことがありますが、その最も恐れていた副作用の壁に直面したのです。続いて、6か所もARIAが観察された患者の例も報告されており、ただでさえ処方が広がらないADUHELMの行く手が暗くなる情勢です。但し、今週開催されていた2021 Clinical Trials on Alzheimer’s Disease (CTAD) conferenceで、エーザイはBiogen社と共同開発している第二の抗Aβ抗体Lecanemabのフェーズ2治験のデータを発表、良い手ごたえを得ました。これは次のコラムで詳報いたします。

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