皆さん、お元気ですか?取材が長引き、1日、皆さんにコラムを送信することが遅れました。タイムリーに情報を共有したかったのでご容赦願います。

世の中には、上には上があるものです。UEFAチャンピョンズリーグ準々決勝第二戦でアトレチコ・マドリードはチェルシーに0:2で負けました。2戦合わせて0:3、まさに完敗です。パスの出どころを高い位置からのプレスで塞ぎ、シメオネ監督が勝敗の鍵を託したスアレス選手は最前線でまるででくの坊のように歩いているだけでした。チェルシー、恐るべし。世界で最も強いとされるプレミアリーグのチームが、決勝を制しそうな勢いです。アトレチコマドリードはゆっくり休養して、リーガエスパニョーラの優勝に専念すべきだと思います。

昨日、菅首相は2021年3月21日から二回目の緊急事態宣言を全面解除すると宣言しました。新鮮味と緊迫感を失った緊急事態宣言は確かに賞味期限切れでした。既に先週と比べ、各曜日で東京都の新型コロナウイルスの感染者数は増加を示しています。しかし、リバウンドは避けられません。東京大学の研究者のシミュレーションでは、5月のゴールデン・ウィークには三回目の緊急事態宣言を発令しなくてはならなくなりそうです。政府も当然、リバウンドを押さえこむ5つの対策を合わせて発表しましたが、これが見事に急所を外してしまったのです。政府の新型コロナ対策の関係者からは「もう打つ手なし」という声まで漏れてきました。一方で、経産省や国土交通省は、GO TO TRAVELの段階的な再開に動いています。この政府の無策によるカオス的な状況を救うのは、皆さんの足下を流れている下水中の新型コロナ検査にあると私は確信しています。驚く読者は多いと思いますが、胃腸炎の原因であるノロウイルスの流行を下水検査と市民への情報共有で、仙台市と東北大学は制圧しつつあります。まったく同じテクノロジーとシステムを、少なくとも首都圏で適用できれば、私達にも明るい未来が見えてきます。しかも良いのは、下水検査でその地域の流行終結も分かることです。この情報と病床の逼迫度を合わせれば、誰もが納得がいく非常事態宣言の発令と解除を政府ができると考えます。

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皆さん、お元気ですか?

困ったことに記事を書けば書くほど、アトレチコ・マドリードのファンであることを強く認識するようになりました。昨シーズンのバルサ狂いは何だったのか?まったく酷いファンもいたものです。でも、こうなったのはメッシ選手の親友だったスアレス選手を「年寄りだ」の一言で放出した愚かな監督とフロントの責任です。さて、過密日程の中3月13日に行われた第27節アトレチコvsヘタフェ戦は0:0の引き分け、終了間際のベンゼマ選手の値千金のゴールで勝利したレアル・マドリードが勝ち点で6点差に近づいてきました。しかし、アトレチコにとっては、あれだけ引いて守ったヘタフェ戦は引き分けで良いのです。今週水曜日に予定されているUFEAチャンピョンズ・リーグのチェルシー戦に集中して欲しいと願っています。

イノベーションは止まらない。英語で書くと、まるで富士フイルムが今テレビで展開しているCIのコマーシャルそのものになってしまうのが癪ですが、それはまさに真実です。そして決して止めてはならないのです。我が国の大手企業はかつてのソニーなど一部の企業を除き、欧米で起こったイノベーションのコスト削減による成功体験しかないので、永続的にイノベーションを続けなくてはならないという発想が薄く、ついクリームスキミング(利益重視)に走り、結局は同じ市場の成熟によって早期に製品寿命の終息に辿り着いてしまいます。イノベーションの波に形だけ乗っても、次の波には乗れないのです。
新型コロナワクチンの開発が酣になってきましたが、このイノベーションも止まらない。なんと、mRNAワクチンで先陣争いを繰り広げている米Moderna社が、次世代の新型コロナワクチン、mRNA-1283の治験を、2021年3月15日に米国で着手したのです。同社はこの次世代ワクチンで我が国の市場に上陸しようという戦略もほの見えてまいりました。皆さん、もたもたしている時間はないのです。我が国の国産新型コロナワクチンもこのmRNA-1283と対抗する戦略転換を強いられるのです。

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皆さん、お元気ですか?

昨夜行われたUEFAチャンピョンズリーグのバルセロナVSパリ・サンジェルマンの試合は見ごたえがありました。ホームで1:4という屈辱の敗戦を喫したバルセロナがどこまで頑張るか見ものだったのですが、結果は1:1の引き分け。パリ・サンジェルマンのエムベバ選手に与えた不用意なPKとキーパーのケーラー・ナバスの美技によって、事実上の勝利を得ました。ホーム&アウェイの総得点で2:5でパリ・サンジェルマンが勝ち抜きました。メッシ選手のPKをケーラー・ナバス選手が防いだことが、最大の勝因でした。30台半ばであの反応は素晴らしい。

いよいよ日本でも、2021年2月17日から新型コロナ・ワクチンの接種が始まりました。昨年、我が国政府は次々と米Pfizer社、英AstraZeneca社、そして米Moderna社など新型コロナ・ワクチンの製造企業と契約、ワクチンの調達は他国に比べても、遜色なく進められました。しかし、実際の接種になるともたつき、米ジョンズ・ホプキンス大学のコロナウイルス・リソース・センターの調査では、2021年3月9日現在、国民のワクチン接種率(2回接種)は世界85番目でした。新型コロナの感染者数が少ないアジア・太平洋諸国の中だけで比較しても、シンガポール、オーストラリア、インドネシア、インド、バングラデシュ、カンボジア、中国、香港、イランの後塵を我が国は拝してしまったのです。このままでは国民が集団免疫を獲得(人口の50%以上接種)、安心した状態で東京オリンピックを迎えることは難しい。

但し、我が国政府は1億5700万人分の購入契約を結んでいるので、ワクチンの国民への普及は時間の問題であります。最大の問題は、我が国の国民が新型コロナ・ワクチンの副反応を61%も国民が懸念しており、英国インペリアル・カレッジが調査した15か国で最も大きな不安をいだいていることです。そこで、現在までのデータから、新型コロナ・ワクチンの安全性をまとめてみました。皆さんがワクチン接種の判断にお役立て下さい。

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皆さん、お元気ですか?
昨夜行われたマドリード・ダービーは間違いなく、今シーズンのリーガエスパニョーラの優勝チームを決める天王山でありました。結果は、開始早々、見事なスアレス選手のアウトサイドキックが、キーパーの脇腹をすり抜けゴール。そのまま一進一退が続き、両チームのキーパーの美技が鋭いゴールを再三防ぎ、緊張感が継続する好ゲームとなりました。贔屓のアトレチコが、レアル・マドリードをこれで突き放すかと思った後半終了間際、これまた見事なゴール前の崩しで、ベンゼマ選手が得点。1:1の引き分けに終わりました。レアルは首の皮一枚で、優勝争いに残りました。「美しい試合になる」とアトレチコのシメオネ監督が記者会見で予言した通り、夢のような試合でした。

前回のメールで経口GLP-1作動薬「リベルサス」(デンマークNovoNordisk社)を紹介しました。この時は組換え蛋白質初の経口剤というDDSに焦点を当てた記事だったのですが、なんとこの記事を配信した2021年3月4日に米Eli Lilly社が、リベルサスの主薬(セマグルチド)を含む「オゼンピック」(皮下注製剤)を比較薬としたLilly社の次世代GLP-1作動薬trizepatideのP3治験(SURPASS-2)の結果を発表したのです。きわめて厳しい戦いが次世代のGLP-1作動薬を巡り行われている渦中に先週のコラムは図らずも巻き込まれてしまいました。インクレチン(摂食すると消化管からGLP-1やGIPが分泌されインスリンの分泌を促がす作用)作動薬こそが、今後の糖尿病治療の主役となると確信しています。何故なら、インクレチン作動薬は血糖値を下げるだけでなく、体重も正常化するためです。糖尿病の原因である過剰なカロリー摂取を調整してくれる根本治療となる可能性があると思います。オゼンピックにインクレチン作動薬の市場の優占を許したLilly社は、GLP-1とGIPのダブル作動薬、tizepatideを反撃の武器として逆襲に出たのです。果たして、この戦いの帰趨はどうなるのか?ドキドキしながら見ていると、意外な結果が、、、、。

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皆さん、お元気ですか?
バルセロナは死なず。退潮著しいバルセロナですが、意地を見せました。2021年3月3日に行われたスペイン国王杯で、アディッショナル・タイムで追いつき、延長戦で3:0で勝利、ホーム&アウェイ合計で3:2でセビージャを突き放しました。これで決勝進出を決めました。しかし、ピケ選手のヘディングが決まらなかったら、、、、。誠にきわどい試合でした。

まさか、組換え蛋白質医薬を経口投与できる日が、こんなに早く来るとは思いませんでした。

2021年2月5日、ノボノルディスクファーマが経口GLP-1(グルカゴン様ペプチド1、Glucagon-Like Peptide-1)受容体作動薬「リベルサス」を我が国で発売しました。世界初の経口吸収を可能とした組換え蛋白質医薬です。既に我が国の糖尿病患者の7割がGLP-1受容体作動薬(インクレチン)を投与されており、巨大な糖尿病薬市場を揺るがせるインパクトもあります。インクレチンは、血糖を下げるだけでなく、体重の正常化も促す薬効もあり、急速に糖尿病市場で存在感をましつつあります。でも、何故、経口投与が可能になったのでしょうか・先月、ノボノルディスクはその秘密を明らかにしました。今日はそのエッセンスをお伝えいたします。

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皆さん、お元気ですか?
女子テニス、アデレード国際(Adelaide International 2021)で、私の一押しの選手、Iga Swiatek選手が女子シングルスで優勝しました。昨年の全仏オープンに続き、2勝目を記録しました。彼女のテニスは未来のテニスを示すものです。親友の大阪なおみ選手とグランドスラムの決勝で相まみえることも近いと確信しています。是非、ご注目願います。

前回のメールでは安全だと信じられていたレンチウイルス・ベクターの神話が崩壊し、exo vivo(体外)遺伝子治療が試練に直面していることを報道しました。そして今回は2012年、欧州で世界初の遺伝子治療製剤「Glybera」の商品化成功によって、in vivo(体内)遺伝子治療用ベクターの本命として浮かび上がり、そのご実用化を着々と進めてきたアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターが直面している問題を取り上げます。肝臓に対する傷害のリスクと製造キャパシティの限界。いずれも遺伝子治療の実現を阻む第四の試練です。

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皆さん、お元気ですか?
日本のオリンピック委員会の委員長交代騒動は、我が国が世界からガラパゴス化しつつあることを改めて確認する事件となりました。そのドミノ倒しで、東京オリンピック・パラリンピック担当大臣に再任された丸川珠代参議院議員は、実は自民党の中では先端科学に理解ある数少ないライフサイエンスやゲノム医療のエンジンでもありました。Covit-19のワクチンの手配などに駆けずり回っていたのです。開催挙行あるいは中止、どちらに転んでも批判殺到のポジションであります。早速本日発行の週刊誌に夫婦仲を論われておりますが「毎日ご飯作っているのに、そんなこと言われる筋合いはない」と反論をいただきました。3月2日には製薬協のシンポジウムで講演するようです。こんなことを言うと叱られますが、幸いオリパラ担当大臣は比較的暇。是非とも本業の先端医療への力添えもお忘れなく願いたいと思います。

脊髄性筋萎縮症の遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」が我が国でも2020年5月21日に発売されました。スイスNovartis社の発表によれば、ゾルゲンスマの世界売り上げは9億ドル。間違いなく今年は1000億円の売り上げを上げる遺伝子治療初のブロックバスターに成長いたします。これで遺伝子治療市場も大きく飛躍すると期待していたのですが、好事魔多し。安全性が高いと考えられていたレンチウイルスベクターで、白血病1例とその前駆症状といわれる骨髄異形成1例が発生しました。米食品医薬品局(FDA)は、2021年2月22日、米bluebird bio社に鎌状赤血球床の遺伝子治療薬「LentiGlobin」のP3治験を中断する命令を下しました。また、欧州医薬品庁(EMA)は同ベクターを使用して条件付き承認を得ていた地中海貧血(βサラセミア)の遺伝子治療薬「ZYNTEGLO」の承認を更新することを停止すると発表しました。

まだ、因果関係は明確に証明された訳ではありませんが、安全だと思われていたレンチウイルスベクターにも安全性の懸念が浮かび上がってきたのです。もちろん、どんな医薬品にも副作用はあります。問題はその原因を追究し、それを管理できるかです。遺伝子治療が広く適用されるモダリティとして普及するための産みの苦しみが始まったのです。

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昨夜のチチパス選手の笑顔は忘れられません。4時間を超えるフルセットの激闘の末、見事なバックハンドの一撃により、全豪オープンでこれまで絶好調だったナダル選手を仕留めたのです。第一、第二セットを簡単にナダル選手が奪取、もう負けたと思った試合でした。しかし、ふっきれたのか、第三セットから鋭いストロークとサービスが決まりだし、とうとう全豪オープンの準決勝に駒を進めることができました。実はもっと忘れられないことが耳に残っています。最後の1ポイントを決めた時に、無観客のドームスタジアムに鳴り響いたチチパス選手の父親が上げた勝利の雄たけびです。まさに、父パス、、、、、でした。

新型コロナ・パンデミックの影響で世界の実態経済が低迷、各国の財政出動や金融緩和によって支えられた株式市場だけが異様な盛り上がりを見せています。そんな異常事態がバイオ産業には幸いしつつあります。どうやら2020年はバイオ産業にとって最高の年となった模様です。米国のメディアBioworldの調査によれば、2020年にバイオ産業は全世界で1340億ドル(約14兆1879億円)もの投資資金を確保することに成功しました。そのほとんどが研究開発投資に回ることを考え、加えて新型コロナによって世界は新薬やワクチン、そして診断薬開発の重要性を深く認識したことも考えると政府や慈善団体からの投資も増加するはずです。つまり、ここ5年から10年のバイオや生命科学の研究を加速させるガソリンが、バイオ産業に注入されたのです。未来がますます楽しみになってまいりました。

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皆さん、お元気ですか?

全豪オープンは私の贔屓であるクビトバ選手、ムルグッサ選手、シフィオンテク選手、そして錦織選手、ティエム選手が相次いで敗れ、関心は大坂選手とジョコビッチ選手に集中する羽目になりました。しかも、ジョコビッチ選手は私同様右わき腹を痛めており、実力がどこまで発揮できるか分からない状態だと伝えられています。全くはらはらです。フェイクニュースであることを祈りつつ、ナダル選手との決勝戦を期待しております。

2021年1月29日、富士フイルムは我が国の再生医療のパイオニアであるジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)をTOBであっさりと帝人に売却してしまいました。同社は保有していたJ-TECの50.1%の株式を約170億円で売り払い、受託細胞製造と培地などの再生医療支援事業に集中するというのです。このニュースに「我が国の再生医療は大丈夫なのか?」そんな声も聞こえてきました。また訳の分からぬ分析記事もネット上には垂れ流されています。しかし、分析するとその背景には再生医療商業化の主役の明確な交代がありました。素人に近い新規参入大手企業から、再生医療を大手製薬企業が真剣に取り組むモダリティ―へと成長したのです。玄人の再生医療の時代の始まりです。その号砲が鳴りました。

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2月9日に公開した記事で、iPS細胞由来の網膜組織のあだ名を神楽と記述しましたが、蕪(カブラ)の間違いでした。ここに訂正いたします。網膜組織のイメージは下記をご覧願います。
https://twitter.com/miyatamitsuru/status/1359291681745477634

新型コロナに対する戒厳令のような緊張感をもって、全豪オープンが始まりました。しかし、錦織選手を始め我が国の男子選手4人(西岡良仁、杉田祐一、内山靖崇、ダニエル太郎)が相次いで一回戦で全員討ち死に。女子も土居美咲選手と日比万葉選手が一回戦で敗退しましたが、大坂なおみ選手と日比野菜緒選手が二回戦に進出。今後の興味はこの二人に絞られてきました。昨年の全仏王者で大阪選手の親友でもあるシフィオンテク選手との対戦が非常に楽しみになってきました。

以前、STAP細胞事件で不幸にもお亡くなりになった理化学研究所発生・再生科学総合研究センター長笹井芳樹副センター長(当時)に、マウスES細胞から培養して創り上げた脳の切片を見せてもらったことがありました。綺麗に細胞が重層化しまさに中枢神経組織が構築されていました。残念なことに、当時の私は浅学で天才を見抜けなかった。アートだとは思いましたが、これが到底再現性がある技術になるとは思わず記事にしなかったのです。このことを2014年夏以来悔いていました。しかし、笹井副センター長の研究室に2008年から4人もの研究員を送り込んでいた住友化学・大日本住友製薬は粛々と研究開発を水面下で継続してきました。そしてとうとう網膜組織をiPS細胞から工業的に製造、2020年10月に患者に移植する医師主導臨床研究を開始したのです。まさに笹井副センター長の弔い合戦の狼煙を上げたのです。

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