皆さん、お元気ですか?
まずは、2022年12月14日号の訂正です。東北メディカルバンクは2種ではなく、3種の遺伝情報をコホートスタディの参加者に回付していました。私が記述しそびれたのは、遺伝性腫瘍のリスク遺伝情報でした。謹んで追加させていただきます。

本日は1時間前に終わった中外製薬R&D説明会から速報いたします。抗体医薬というとその高い抗原特異性が注目されていますが、実は私達とウサギなど動物の体内ではマルチ抗原に対して親和性を持つマルチ抗原特異性を持つ抗体も生産されているのです。医薬品開発のプロセスでは捨ててきた抗体群です。中外製薬はそれを逆手に取り、同社の2抗原特異抗体の開発技術と組み合わせ、25種類もグルテンのアレルゲン・ペプチドに特異性を示す抗体を創り上げました。欧米人の1%が悩む、セリアック病の治療薬となる可能性があります。また、中外はブロック・バスター候補を生み出したのです。

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皆さん、お元気ですか?
現在、東京の目黒雅叙園で第9回日経FT感染症会議を開催しています。第7波を抑止できず、感染者もこの1年間で2150万人と急増、累計で2320万人(11月13日時点)を記録しました。また、累計死亡者も約3万人増加し、約4万7600人に上ったのです。世界最多の感染者数を記録した我が国の新型コロナ感染症対策を再検討し、感染症対策の司令塔のあるべき姿を緊急提言すべく、現在、議論を重ねております。会議の詳細は金曜日のメールにてお伝えいたします。

さて、アルツハイマー病治療薬を巡って、抗アミロイドβ(Aβ)抗体の実用化で三つ巴の戦いを繰り広げていたエーザイ・米Biogen社、米Eli Lilly、スイスRoche社・中外・米Genentech社の3グループから、Roche社のグループが脱落しました。フェーズ3治験で主要評価項目未達を、2022年11月14日に発表したのです。今や条件付き承認、そして正式承認獲得に突っ走るエーザイ・Biogen社とLilly社に大きく水を開けられた格好です。

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皆さん、お元気ですか?
これは心からお勧めのLIVE配信(無料)です。老化細胞が周囲の細胞の老化に拍車を掛けている。こんな恐ろしい事実が明らかになってきました。東京大学医科学研究所 癌・細胞増殖部門 癌防御シグナル分野中西真教授をお招きして、老化細胞の実態とそれを特異的に除去する新薬の可能性について、切り込みます。どうぞ下記よりご登録願います。
https://www.jba.or.jp/jba/seminar/se_02/post_313.php

今までアトピー性皮膚炎のような自己免疫疾患の新薬開発は、原因となる炎症を引き起こすリンホカインやその受容体を中和する抗体医薬か、炎症性サイトカインのシグナル伝達経路(JAKなど)の低分子阻害剤に決まっていました。2022年8月8日、マルホが世界で初めて発売した抗インターロイキン31受容体(IL31RA)抗体「ミチーガ」(ネモリズマブ、皮下注射製剤)は、まったく違う創薬標的を狙い、アトピー性皮膚炎の患者の深刻な悩みを解決する医薬品でした。ミチーガは今後、免疫と神経系の相関が新たな治療標的となることも示したのです。いよいよ疾患を引き起こすパスウェイ全体を調整する“パスウェイ創薬”の時代に突入したのです。ネモリズマブを創製したのは、またしても抗体医薬のリーディング・カンパニーである中外製薬でした。

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皆さん、お元気ですか?

本日、HACARUSの藤原CEOと打ち合わせをしました。8月26日15時から1時間、とても皆さんのお役に立つ、少数データに基づくバイオAI導入について無料LIVEいたします。バイオや医療ではどうしてもビッグ・データを得ることが難しく、AI導入の最大の壁を形成しています。これを打ち破るスパース・モデリングとは何か?藤原CEOに鋭く切り込みます。これはバイオ・製薬企業の関係者に絶対役立つと確信しています。最後の20分は皆さんの質問セッションです。是非、下記からご登録願います。
https://www.jba.or.jp/jba/seminar/se_02/_ai_2.php

新薬開発のデジタル化はもう避けられません。新型コロナのワクチンや新薬の治験も、我が国の医療制度や病院のシステムがもっとデジタル化していれば、もっと加速できたはずです。少なくとも認可まで2年から1年遅れという惨めな状況にはならなかったはずです。また、保健所や地方自治体の負担が大きいから全数検査を止めろという暴論も、電子カルテシステムが統合されていれば、起きなかったはずです。我が国の医療・医学・創薬システムは累卵の上に成り立っています。河野太郎議員がデジタル大臣を拝命した今こそ、思い切って電子カルテの統合化とデータ活用に踏み切るべきでしょう。また、読者の皆さんの立場では治験のデジタル化こそが優先課題です。第二次岸田内閣の閣僚読み上げのニュースをぼーっと見ていたら、メディデータからプレスリリース(2022年8月10日)が届きました。そこには中外製薬がeIC(電子的治験参加者へ説明と同意)導入に踏み切ったと報じておりました。eICこそ、ブロックチェーン技術と肩を並べて治験のデジタル化を進めるエンジンです。多分、我が国初の導入だと思います。皆さん、時代が音を立てて変わりつつあるのです。

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皆さん、お元気ですか?
まずはお知らせです。われら男性のY染色体は徳俵まで追い詰められています。消失は逃れられない運命なのか?LGBTに対する私達の偏見も正す最新研究をJBA提供で6月29日、15時から1時間LIVE配信します。一期一会の無料放送なので下記からお申込み願います。まだちょっと余裕があります。お急ぎ下さい。
https://www.jba.or.jp/jba/seminar/se_02/_xy.php

また、7月8日から始まるバイオ目利き人材養成プログラムBIG第4期に多数ご応募いただき大変ありがとうございました。第4期も60人以上のご参加をいただけます。心から感謝です。第五期も来年行いますので、今年申し込みそびれた方は是非、予算化願います。
https://miyata-inst.jp/big/

快進撃を続けていた2抗原特異抗体が少しふらついた感じです。私が期待していた「バビースモ」(ファリシマブ)が2つのフェーズ3治験で、「アイリーア」(バイエル薬品)と比較して視覚回復能力が同等、つまり非劣性として判定されたためです。本当に凝った2抗原抗体医薬なのに、非劣性とは満足がいかないのではないでしょうか?しかし、詳細に話を伺ってみると、そもそもエンドポイントを視覚回復(EDTSチャート試験)に絞らなくてはならない苦しい事情が見えてきました。そこに抗VEGF療法の壁がそそり立っていたのです。

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皆さん、お元気ですか?
まずはお知らせです。7月7日正午から生放送。第二回MIYAMAN’S VENTURE TALK、今回はタカラバイオの仲尾社長に製薬企業への脱皮の苦労を伺います。下記から登録いただければ無料で視聴できます。どうぞご登録願います。
https://www.link-j.org/event/post-4650.html

生体医薬、抗体医薬、核酸医薬、再生医療、中分子医薬そしてとうとうmRNA創薬まで、製薬企業やバイオベンチャーを新しいモダリティの波が奔流のように押し寄せています。こうした未来が見え難いカオスの中で、我が国の製薬企業やベンチャーのR&D責任者は一体どんな未来を見、どんな戦略を取るのか?シリーズで取材しました。第1回は我が国の抗体医薬や中分子創薬で先陣を走る中外製薬を取り上げます。2022年3月29日付けで取締役に就任、R&Dのトップに立った同社山田尚文取締役上席執行役員、プロジェクト・ライフサイクルマネジメント(R&D)、研究、トランスレーショナルリサーチ、臨床開発、製薬統括にずばり伺いました。2回に分けてお伝えいたします。今回は完結編です。

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https://www.link-j.org/event/post-4650.html

生体医薬、抗体医薬、核酸医薬、再生医療、中分子医薬そしてとうとうmRNA創薬まで、製薬企業やバイオベンチャーを新しいモダリティの波が奔流のように押し寄せています。こうした未来が見え難いカオスの中で、我が国の製薬企業やベンチャーのR&D責任者は一体どんな未来を見、どんな戦略を取るのか?シリーズで取材しました。第1回は我が国の抗体医薬や中分子創薬で先陣を走る中外製薬を取り上げます。2022年3月29日付けで取締役に就任、R&Dのトップに立った同社山田尚文取締役上席執行役員、プロジェクト・ライフサイクルマネジメント(R&D)、研究、トランスレーショナルリサーチ、臨床開発、製薬統括にずばり伺いました。2回に分けてお伝えいたします。

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皆さん、お元気ですか?
ゴールデン・ウィーク、いかがお過ごしでしたか?若干の筋肉痛は残るものの仕事に復帰いたしました。

エーザイがゴールデン・ウィーク明けの2022510日、米国で次世代の抗アミロイドβ抗体(抗体)、レカネマブの段階的製造販売承認申請を完了したと発表しました。同社は年内に条件付き認可を獲得、2023年中には正式認可を米欧日で獲得することを目論んでいます。抗抗体「Aduhelm」の蹉跌は、抗抗体開発競争の序章に過ぎません。アルツハイマー病治療薬の本当の勝負は同社の内藤晴夫CEOが今年3月に宣言した「抗抗体開発競争の第二章」にかかっているのです。勿論、第二章もし烈な競争もが待っていました。米Eli Lilly社とエーザイ・Biogen社が先陣争いを繰り広げています。実際、両社が米国で次世代の抗抗体の段階的製造販売承認申請を開始したのは、それぞれ20218月と同年9月。わずか1か月差の鍔迫り合い。これを一昨日、段階的製造販売承認申請完了ででエーザイが逆転したばかりです。しかも、ダークホースであるスイスRoche社・米Genentech社・中外製薬という抗体医薬の巨人グループも虎視眈々と次世代抗抗体の商品化を狙っています。一体、第二世代商品化の勝者は誰なのか?

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あっと言う間に新年から20日も経ってしまいました。明日は大寒。オミクロン株の浸透で、東京都はとうとう検査陽性者7000人を超えてしまいました。New York市や南ア、英国などのデータではオミクロン株は感染力が強く、1か月程度で急激に患者が増加、そして急減して終息する傾向があります。事実上、集団免疫が成立したためかも知れません。いつの間にか、TVなどでは感染者数ではなく、検査陽性者数と呼び変え、実際の感染状況を必ずしも表していないというアリバイを築きつつあります。皮肉なことにマスク着用や三密を避けるなど整然と感染防御行動を行っている日本はかえって、だらだらと感染が猖獗する可能性もあるのです。流行しているウイルスの性質×個人ごと、地域ごとのリスクベースの感染対策こそが、国民の健康と経済の両方を護る方策であると考えています。
さて、下記のリンクに示した年頭の連載を是非ご一読下さい。今年のバイオの方向を、命を削って絞り出したものです。
2022年バイオの新潮流22
→→新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(1、完結)
→→新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(2、完結)
→→新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(3、完結)

今号では昨年、中分子創薬の第一号の治験に入った中外製薬の中分子創薬の謎を解読します。最近、ヘルスケアイノベーションに加入したFさんが中外製薬の中分子関連特許を読み解いたエッセンスをお伝えします。中分子創薬の旗手、ペプチドリームのライブラリーは10の13乗ですが、中外製薬は10の12乗、この差を徹底的に究明いたします。「僕に黙って20年も研究していた」(永山治中外製薬名誉会長)という、中分子創薬プロジェクト(アポロ計画)の秘密はこれでした。

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今朝ほど、京都大学本庶名誉教授、経団連の十倉会長、バイオインダストリー協会の中山理事長の新春鼎談の司会を終えたところです。読者の中にはライブでご覧になった方もいらっしゃるのではないかと思います。多士済々の議論はとても面白くためになりましたが、十倉会長から「バイオはゴレンジャー」という発言には思わず吹き出してしまいました。レッドバイオ(医薬)、ホワイトバイオ(化学・エネルギー)、ブルーバイオ(海洋)、グレーバイオ(環境)、グリーンバイオ(農業)と確かにバイオテクノロジーの応用は急拡大していました。10年前のホワイトバイオ・ブームは原油価格の下落によって鎮静化してしまいましたが、21世紀の今は国民の考えたたが変わり、持続可能性や環境保全に大きな価値を置くようになりました。加えて、ゲノム解析やゲノム編集技術、そして情報処理・AI技術の浸透によって、合成生物学も現実の工業生産に投入されるようになったのです。今や原油価格に左右されないゴレンジャー・バイオが成立できる条件が整ったと考えるべきなのです。レッドバイオの事業化に偏った我が国のバイオも2022年をきっかけに、欧米のようにバランスのよいバイオの発展の形に変わっていくと確信しました。「全産業にバイオを!」。今年の良きスローガンです。
さて、新春企画の第二弾をお届けします。頭をかきむしってこの1年のバイオの発展を振り返り、2022年のバイオを展望しようと願っています。今年は以下のバイオ新潮流22を指摘したいと思います。項目数が多いので、前号から3号に渡って解説いたします。どうぞお付き合い願います。

2022年バイオの新潮流22
●新型コロナが変えたバイオ研究開発
→新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(1)
https://miyata-bio.net/column/0000121/
●ADHELM騒動とその後
●新たな創薬資源、集団ゲノム解析から新薬誕生
●PPIの実用化が一段と進む、KRAS阻害剤発売
●薬剤耐性の輪廻から離脱か?アロステリック阻害剤誕生
●中分子医薬の曙
●ADC(抗体薬剤複合体)の実用化ラッシュ
●次世代抗体の進化
●AAV遺伝子治療の停滞とそれを打破する試み
●たった一人の患者のための創薬始まる
→今号はここまでを論じます。
●DTxの離陸とDXの製薬業への浸透
●モダリティや創薬標的としてmRNAに脚光
●次世代の癌免疫療法の勃興
●固形癌細胞療法に技術突破と血液癌で次世代のCAR-T細胞出現
●他家再生医療の実用化
●肥満治療薬の開花
●AI創薬に雪崩を打って参入
●in vivoゲノム編集治療でPOC
●富士フイルムの創薬事業からの撤退
●バイオベンチャー上場ブーム
●生命現象の場としての液液相分離に注目
●大学ファンド10兆円だけはない。生命科学研究費源の多様化が始まる
→2022年1月17日号に掲載予定

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