皆さん、お元気ですか?

●宮田満のバイオ・アメージング
もうお申込み200人突破です。5月29日14時から 「健康長寿の理想像、百寿者とスーパーセンチナリアンのエピゲノムの秘密をあばく!」
清水 厚志 氏(岩手医科大学 医歯薬総合研究所 生体情報解析部門 教授/いわて東北メディカル・メガバンク機構 副機構長)とLIVE討議。
https://www.jba.or.jp/event/post_90/
●Miyaman’s Recommendation on the event on LINK-J
これも見落とせません。7月4日、LINK-Jシンポジウム「創薬のフロンティア2023」
エーザイの内藤CEOの基調講演に加え、核酸医薬、AI創薬、エクソソーム創薬、放射性標識テラノスティックスなど、革新的な創薬概念のオンパレードです。午後5時から立食カクテルがあるのも結構です。食事と飲み物のメニューで、三井不動産(LINK-J)の本気を推し量ることができます。下記よりお申込みをお急ぎ下さい。
https://www.link-j.org/event/post-6121.html

遺伝子治療というと、一生に1回投与の治療製剤だけが今まで商品化されていましたが、とうとう米国で再投与、尚且つゲルで直接投与可能の遺伝子治療製剤が認可されました。適応症は希少疾患ですが、オフ・ラベル使用により美容整形分野で多用される可能性があります。2025年には日本でも認可される見込みで、厚労省もそろそろ適正使用法を検討する必要があるのです。

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皆さん、お元気ですか?

日本列島が冷え込んでいます。豪雪の地域も多いようですが、是非、お気をつけ願います。今晩は夜半にかけて東京でも雪の可能性が濃厚です。普段は短パン・Tシャツで暮らしておりますが、この寒さにとうとう靴下を履きました。家では山下清ジュニアと呼ばれております。春を待ち望む気持ちが募るばかりです

本日は第7回Liquid Biopsy研究会で特別講演をするため、最近のLiquid Biopsyの動向を調べました。日本では馬鹿げた課長通知(保医発0730第1号、令和3年7月30日)があるため、病理切片からDNAをかき取る遺伝子プロファイル検査が難しい場合にリキッド・バイオプシーによる遺伝子プロファイル検査が認められ、尚且つ1回限りと患者にとって侵襲が少ないリキッド・バイオプシーの適応範囲が極めて限定されています。がんじがらめと言っても良いでしょう。そのため、国産のイノベーションは凍り付いてしまっています。しかし、リキッド・バイオプシーで世界をリードする米国では、遺伝子プロファイル検査⇒最少残存病変(術後の残存癌・再発リスク)検出と再発の検査⇒特定の癌腫に限定した早期スクリーニング⇒50種の癌腫に対する早期スクリーニングと、着々と応用範囲を広げ、ここ1~2年の間に新たな技術突破が起こりそうな勢いです。これに対して、我が国では週刊文春が指摘した通り、線虫の癌早期スクリーニングが野放しに、おまけにTVでCM放映まで許している始末です。この国や医学界は、国民のため一体何をしようとしているのか?

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皆さん、お元気ですか?
まずはお知らせです。8月の宮田満のバイオ・アメージング(無料LIVE)はAIとバイオを取り上げます。8月29日に第二弾を生放送。気鋭のベンチャー、HACARUS(株)の藤原健真CEOをお招きして、「スモールデータからはじめる医療領域におけるAIの活用」をテーマに討議いたします。皆さんのご参加・ご質問を期待しております。
https://www.jba.or.jp/jba/seminar/se_02/_ai_2.php

ビッグ・ファーマとバイオ・ベンチャーの第二四半期の決算説明のラッシュです。実はこの機会に、パイプラインの整理を発表する企業が多いので、毎年、いつも注目しております。今回、ビッグ・ファーマが提携した中国のベンチャー企業の治験薬の審査を延長したり、治験データを米国食品医薬品局(FDA)が相次いで拒絶したりしました。それに伴う、パイプラインの整理が眼につきました。昨今の中国のゼロ・コロナ政策と米中緊張が背景にあります。我が国ではまだ中国市場や中国のベンチャーからの技術導入に関心を持つ製薬企業やベンチャーが多いのですが、ロシアのウクライナ侵攻以降、つまり今年の2月24日以降、世界が急速に分断されつつある事実を深く認識すべきであると思います。もはや“エルドラド”は中国には存在していないと考えております。

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皆さん、お元気ですか?
まずは、近く公開されるLIVE配信(無料)のご案内です。

2022年4月18日(月) 14:00~16:00
「COVID-19対する5-アミノレブリン酸(5-ALA)を用いた特定臨床研究の結果」

2022年5月12日(木) 15:00~16:00
「コロナ禍を超えて躍進するmRNA医薬」

2022年4月26日(火) 15:00~16:00
「深淵なる海底下生命圏を解明せよ!」

まだお申込みを受け付けしておりますので、どうぞよろしく願います。

先月、「(アルツハイマー病新薬実用化の)第二章が始まった」とエーザイの内藤晴夫CEOが、同社が治験中の抗可溶性Aβ(アミロイドβ)抗体レカネマブに全精力を注ぎこむと宣言しました。米Biogen社と提携して、米国で条件付き承認とはいえ商品化に成功した抗不溶性Aβ抗体「Aduhelm」よりも、レカネマブに注力するという賭けに出たのです。2022年4月7日、米国の公的医療保険を統括するCMS(厚生省メディケア・メディケイド・サービスセンター)がAduhelmの保険償還に極めて厳しい条件を付けました。この結果、Aduhelmの売り上げにはキャップが掛かり、ブロック・バスターの夢は潰えたのです。内藤CEOの賭けは見事に成就した格好です。その中身を吟味します。

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今朝ほど、京都大学本庶名誉教授、経団連の十倉会長、バイオインダストリー協会の中山理事長の新春鼎談の司会を終えたところです。読者の中にはライブでご覧になった方もいらっしゃるのではないかと思います。多士済々の議論はとても面白くためになりましたが、十倉会長から「バイオはゴレンジャー」という発言には思わず吹き出してしまいました。レッドバイオ(医薬)、ホワイトバイオ(化学・エネルギー)、ブルーバイオ(海洋)、グレーバイオ(環境)、グリーンバイオ(農業)と確かにバイオテクノロジーの応用は急拡大していました。10年前のホワイトバイオ・ブームは原油価格の下落によって鎮静化してしまいましたが、21世紀の今は国民の考えたたが変わり、持続可能性や環境保全に大きな価値を置くようになりました。加えて、ゲノム解析やゲノム編集技術、そして情報処理・AI技術の浸透によって、合成生物学も現実の工業生産に投入されるようになったのです。今や原油価格に左右されないゴレンジャー・バイオが成立できる条件が整ったと考えるべきなのです。レッドバイオの事業化に偏った我が国のバイオも2022年をきっかけに、欧米のようにバランスのよいバイオの発展の形に変わっていくと確信しました。「全産業にバイオを!」。今年の良きスローガンです。
さて、新春企画の第二弾をお届けします。頭をかきむしってこの1年のバイオの発展を振り返り、2022年のバイオを展望しようと願っています。今年は以下のバイオ新潮流22を指摘したいと思います。項目数が多いので、前号から3号に渡って解説いたします。どうぞお付き合い願います。

2022年バイオの新潮流22
●新型コロナが変えたバイオ研究開発
→新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(1)
https://miyata-bio.net/column/0000121/
●ADHELM騒動とその後
●新たな創薬資源、集団ゲノム解析から新薬誕生
●PPIの実用化が一段と進む、KRAS阻害剤発売
●薬剤耐性の輪廻から離脱か?アロステリック阻害剤誕生
●中分子医薬の曙
●ADC(抗体薬剤複合体)の実用化ラッシュ
●次世代抗体の進化
●AAV遺伝子治療の停滞とそれを打破する試み
●たった一人の患者のための創薬始まる
→今号はここまでを論じます。
●DTxの離陸とDXの製薬業への浸透
●モダリティや創薬標的としてmRNAに脚光
●次世代の癌免疫療法の勃興
●固形癌細胞療法に技術突破と血液癌で次世代のCAR-T細胞出現
●他家再生医療の実用化
●肥満治療薬の開花
●AI創薬に雪崩を打って参入
●in vivoゲノム編集治療でPOC
●富士フイルムの創薬事業からの撤退
●バイオベンチャー上場ブーム
●生命現象の場としての液液相分離に注目
●大学ファンド10兆円だけはない。生命科学研究費源の多様化が始まる
→2022年1月17日号に掲載予定

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皆さん、お元気ですか?
まずはお知らせです。11月12日午前12時締切、下記よりお申込みお急ぎ願います。残りの無料視聴枠はもう150人を切りました。11月15日月曜日15時から16時、再生医療の天才、東京医科歯科大学 統合研究機構臓器発生・創生ユニット 教授、横浜市立大学特別教授の武部貴則氏の講演と討議をライブ配信いたします。急進展しているスフェロイドから組織・臓器の再生、そしてあっと驚く臓器の機能転換による再生医療まで、もう武部先生は第三世代の再生医療を考えています!
https://www.jba.or.jp/jba/seminar/se_02/_life.php

iPS細胞由来の再生医療こそ、我が国の独創技術です。米国Allogene Therapeutics社はそのリーディング企業の1社です。同社のホームページをチェックしてびっくりしましたが、他家CAR-T細胞をもう治験で100人以上の患者に投与していました。米国食品医薬品局(FDA)が心配していた癌化に関連する染色体異常を理由に、Allogene社の全てのiPS細胞由来他家CAR-T細胞治験(5本)を中断しました。癌化はiPS細胞実用化のアキレス腱でもあります。今後の自家他家を問わずiPS細胞由来再生医療実用化に大きな衝撃を与えると考えています。

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皆さん、お元気ですか?
全仏オープン、錦織選手はズブレフ選手にいいところまで競ったのですが、スコア的には3:0でストレート負けです。怪我からの復帰戦で5セットマッチ2回は体力的にも負担が大きかったのかも知れません、良いコースの球が、ほんの少しだけアウトという展開が目立ちました。疲労で球の抑えが効かなかったと推察しています。次ぎのグランドスラムまでにはフィットネスとファースト・サーブを改善する課題が見えて来ました。それにしてもフェデラー選手は棄権しましたが、残るナダル選手とジョコビッチ選手の強さは目立ちます。4回戦はいずれも10代の新鋭ですが、そろいもそろって若者が試合中に故障、リタイアする結果となりました。このビッグ2の体力とコンディショニングは怪物的と表現すべきでしょう。

まさかとは思っておりましたが、米国食品医薬品局(FDA)が2021年6月7日に米Biogen社とエーザイが開発していた抗アミロイドβ(Aβ)抗体、「ADUHELM」(aducanumab)を迅速承認しました。我が国では20年ぶりのアルツハイマー病の新薬誕生にマスメディアが沸いておりますが、この画期的新薬がブロック・バスターになるまでの道のりには3つの険しい断崖を越えなくてはなりません。

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皆さん、お元気ですか?
錦織選手が全仏オープンの三回戦に進みました。しかし、一回戦から連続してフルセットの果ての勝利です。観ている方も眠気と戦う必要がありました。いい加減にすっきりストレートで勝たないと、身体と体力面のリスクが増加します。試合後の記者会見で「テニスは面倒くさい競技だ」と本音を漏らした錦織選手ですが、手術後の回復には試合を重ね、試合勘と体力を戻すことが肝心です。このグランドスラムの試練を耐えて、全盛期に少しでも近づいていただきたいと願っています。しかし、第五セット目の勝率は他の選手を圧倒しており、錦織選手の粘り強さには本当に心から敬服しています。これにハード・ウエアが追い付いたら最強の選手になるかもしれません。もっともそれに許された時間がわずかしかないのが残念です。

昨日は新型コロナのワクチン接種の予約を取るためにてんてこ舞いで、本日メール送信となりました。何とか8月にはいよいよ出張にも安心して行けるようになれると喜んでおります。リモート会議は全世界の人々とインタビュー可能で誠に便利ですが、ジャーナリストは現場を踏むことを忘れては御終いです。

2021年5月28日に菅内閣官邸の健康・医療戦略推進本部の第5回再生・細胞医療・遺伝子治療開発協議会が開催されました。そこで協議会の議論の中間まとめ(というほぼ最終案)が提示されました。中間まとめはいつも通り、利益代表の意見を取りまとめたもので、今後じっくり読んで解説する価値があるかどうか判断しますが、その会議に提出された科学技術振興機構研究開発センター(JST-CRDS)の資料が秀逸で、今回はこれを紹介したいと思っています。現在の再生医療と遺伝子治療の全貌をほぼ把握できる資料となっています。本来ならば、この現状を咀嚼して10年から20年後の世界の研究開発を見通し、そこからバック・キャスティングして戦略を立てなくてはなりません。JST-CRDSの資料は明確に、in vivo(体内)とex-vivo(体外)の遺伝子治療でブロック・バスター(売り上げ1000億円超)の医薬品が誕生したことを示していました。遺伝子治療を素直に、核酸医薬に続くポスト抗体医薬のモダリティとして認めねばならぬのです。我が国の製薬企業は準備ができているでしょうか?我が国に遺伝子治療のベンチャーは育っているでしょうか?

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皆さん、お元気ですか?
錦織選手、まことに惜しい敗戦でした。全仏オープンテニスの前哨戦であるATP1000マドリード・オープンの男子シングルス2回戦で世界ランキング6位のアレクサンダー・ズブレフ選手にストレートで敗れました。しかし、試合を見る限り互角のストロークの打ち合いでした。勝敗を分けたのはファースト・サーブの威力と確率の差だったと思います。全仏オープンにも優勝は無理でしょうが、健闘は期待できると思います。応援いたしましょう。

まずは、本日、中外製薬と理研、東大医科研のグループが発表した論文を紹介します。自己免疫疾患の患者の血球のトランスクリプトームとその患者のGWAS(全染色体上の1塩基置換)のデータを組み合わせたカタログを作成しました。現在のところ世界最大のデータです。これによって、自己免疫疾患を生じる遺伝的は背景とフェノタイプ(自己免疫)のパスウェイを明確に記述することができると考えています。とにかく労作です。今後、ゲノム変異プロファイルに加えて、免疫のプロファイルを合わせて患者や個人の疾病感受性を判断する個の医療ver.2.0が始まることを示唆したと考えています。現在、取材を申し入れていますので、続報をご期待願います。個の医療の進化は止まりません。詳しくは下方のリンクをご参照願います。
しかし、なんと米国食品医薬品局(FDA)はこれを上回るガイダンスを出してきました。それをよく読むとたった一人とか二人の患者の希少疾患を対象としたアンチセンス核酸医薬の開発を本気で目指していたのです。とうとう私達は究極の個の医療の実現を目撃できる時代に突入したのかも知れません。

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皆さん、お元気ですか?
ATP1000のモンテカルロオープンでとうとうギリシャのチチパス選手が優勝しました。NEXT BIG3の一人と言われながら、グランドスラムの下に相当する格の高いATP1000での優勝はこれが初めてでした。ロシアのルブレフ選手のボールがラインアウトして試合をものにした瞬間のチチパス選手の嬉しそうな表情は格別でした。勝者がテレビカメラのレンズにサインするお決まりの儀式で「モンテカルロから全てが始まる」と力強く書いたチチパスの気持ちは、今年、グランドスラムを取りに行くという宣言です。大いに期待しています。錦織選手もATP500、バルセロナ・オープンで初戦を突破しました。ちょっと危なかったですが、これから試合勘を取り戻せば、十分期待できる願っています。

米国食品医薬品局(FDA)は2021年1月29日、米Biogen社とエーザイ社にアルツハイマー病治療薬Aducanumabの審査期間を3か月延長し、認可するかどうかを2021年6月7日までに下すことを通告しました。今から50日以内に、抗アミロイドβ(Aβ)抗体のアルツハイマー病治療薬が誕生するかどうかが決まります(再延長されるかもしれませんが)。今まで少なくとも多数の製薬企業とバイオベンチャーが開発を断念してきたAβ仮説に基づく治療薬が世に出るか? 関係者は固唾を呑んで見守っています。2021年4月17日にSan Franciscoで開催された米国神経学会第73回年会で、FDAの要求に応じた歴史的大規模追加臨床治験「EMBARK」のプロトコールがポスター発表されました。実はAducanumabの認可申請に使用されているデータ(P3治験)はまだ査読科学論文として公表されておらず、今回の発表は認可の帰趨を占う重要データになると考えて、ご紹介いたします。しかし、この試験は2021年3月9日から着手、少なくとも2年以上の観察期間が設定されており、到底今年の6月7日まで間に合いません。可能性としてはFDAが強引に条件付き認可、EMBARK試験の結果が出て本認可を検討する挙に出るかもしれません。しかし、医学会から反対の声も出ております。非常に微妙な状況が続いているのです。

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