皆さん、お元気ですか?
2021年7月16日、どうやら創薬の世界は劇的な転換点を通過したらしい。日本時間7月17日深夜2時頃、蛋白質の立体構造を推定するAI、AlphaFold2(AF2)のソース・コードが開示されたのです。これはまだアートだった蛋白質立体構造解析を飛躍的に進ませる結果と生みました。「Google社はどんどんAF2が予測した蛋白質の立体構造に低分子化合物を当ててスクリーニングしている。AF2の出現でAI(分子)創薬はもう出番がなくなくなるのではないか」と語るのはスタージェンの鎌谷直之会長だ。昨年、米国の新興市場NASDAQで上場した企業のトップ3がAI(分子)創薬であったことを考ええも大きな変化の兆しです。これから私達はAF2が巻き起こす大きな渦を避けることはできず、AI(分子)創薬ブームの終焉すら背後に感じる状態となりそうです。鎌谷会長はAI表現型創薬こそ次のAI創薬の本流だと指摘しています。これは回を改めて論じたいと思います。今回のコラムでは、AI(分子)創薬を危機に直面させつつあるAF2のインパクトを議論したいと考えています。

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皆さん、お元気ですか?
先週開催された第63回日本神経学会は驚きの連続でした。今回はその驚きの中で最も驚いた脳オルガノイドで脳波を発生させた研究を紹介します。中枢神経系疾患にもin vitroの疾患モデルができる日も近づいています。これができれば、悪口を言うと闇夜にカラスを打つに近かった中枢神経系の新薬創製に革命が起こります。本日はAMEDに研究費を申請する作業でてんてこ舞いなので、短く報告させていただきます。

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皆さん、お元気ですか?
現在、第63回日本神経学会が開催中です。この原稿も発表を聴きながら執筆しています。今回も刮目すべき進展がありました。間違いなく神経疾患に関しても分子生物学による解明のメスが入り、やっと神経疾患の合理的な治療薬や治療法開発が加速され始めました。今後、このメールでも詳細をお伝えします。本日は見慣れぬアルジェニックスジャパンという会社が、ランチョン・セミナーを開催していたことに注目しました。なんと同社は重症筋無力症の画期的な抗体医薬「ウィフガート」(エフガルチギモドアルファ:遺伝子組換え)を2022年5月9日、我が国で発売したばかりでした。華麗なデビューを今回の学会で飾ったのです。ウィフガートの抗体医薬としての革新性にこのコラムでは焦点を当てます。

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皆さん、お元気ですか?
まずはセミナーの案内です。
1)日経バイオテク久保田副編集長のセミナー。次ぎのバイオを知る格好の機会です。
6月10日ONLINE開催。「がんのスプライシング異常を標的とした創薬 ~がん免疫療法への新たな展開~」。これは間違いなく次の抗がん剤開発のトレンドとなると私も思っています。以下よりお申込み下さい。
https://twitter.com/miyatamitsuru/status/1526435737113341952
2)宮田満のバイオアメージング(バイオインダストリ―協会)「XとYのミステリー~男はいずれ、いなくなる?!」、一部の哺乳類ではY染色体の喪失が始まっています。若者の精子数も減少しているというし、一体、僕たち、男の未来はどうなるのか?北海道大学大学院理学研究院黒岩麻里教授に激しく詰め寄ります。6月20日 ONLINE(無料)。下記からお申込み願います。
https://twitter.com/miyatamitsuru/status/1526437561622986752

先週はmRNA医薬に関する3つのセミナーを連続して開催、議論を深めました。モデルナ・ジャパンの鈴木社長から始まり、第一三共と新型コロナmRNAワクチンを開発している東京大学の石井教授、そして来年にも軟骨の再生医薬として我が国で治験を着手する東京医科歯科大学生体材料工学研究所生体材料機能医学分野位髙教授、そしてRNAの細胞内の代謝解明や翻訳増強の研究を進める名古屋市立大学薬学研究科星野教授の4人に至るまで、圧倒的にドイツと米国に差を開けられたとがっくりして私に、mRNA医薬開発における日本の実力を認識させるものでした。まだまだ戦えそうなのです。一つヒントを与えるとすると、新型コロナmRNAワクチンの原料であるシュードウリジンを世界的に供給しているのはヤマサ醤油でありました。今からでも皆さんがmRNA医薬開発に参入可能だと分析した4つの理由を開示します。

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皆さん、お元気ですか?
昨日、JBA主催の「宮田満のバイオアメージング・トーク」でmRNA医薬を取り上げました。我が国の第一人者である東京医科歯科大学生体材料工学研究所生体材料機能医学分野位髙啓史教授をお招きして、まだまだ広がるmRNA医薬の可能性と課題について、300名以上の聴衆と共有できたと思います。まだご視聴なさらなかった読者は以下のリンクで再放送をお楽しみ願います。
https://www.youtube.com/watch?v=omZeWFOBpd4

さてこのコラムでも何回か告知いたしましたが、今年で21周年目になるバイオ目利き人材養成プログラム、第四期バイオインベストメントの締め切り(6月20日)が近づいてまいりました。今年は是非リアルでも開催したいと思い、会場の都合で60人限定応募とさせていただきました。既に過半の応募があり、ご要望に応えられない可能性も見えてまいりました。是非、下記より資料・申込書をダウンロードしてお申込みをお急ぎ願います。
https://miyata-inst.jp/big/

今晩開催される第三期バイオインベストメントギルドのテーマは「mRNA医薬の夢と現実」です。モデルナ・ジャパンの鈴木蘭美社長と細胞内でのmRNA医薬の代謝研究のパイオニアである名古屋市立大学薬学研究科遺伝情報学分野星野真一教授を講師にお招きして、mRNA医薬開発の次の一手を議論します。という訳で頭が今、mRNA医薬になっております。今晩の資料作成の過程で、意外にも癌ワクチンとしてのmRNAの開発が難渋し、感染症とその他の疾病領域にmRNA医薬開発が向かっていることが判明しましたので、皆さんと一刻も早く共有したいと願っております。この記事は、国立医薬品食品衛生研究所遺伝子医薬部井上貴雄部長らのスタッフが2022年5月2日に発表したmRNA医薬開発状況の資料に基づき、分析したものです。井上部長らの労作にはいつも感謝しています。

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皆さん、お元気ですか?
ゴールデン・ウィーク、いかがお過ごしでしたか?若干の筋肉痛は残るものの仕事に復帰いたしました。

エーザイがゴールデン・ウィーク明けの2022510日、米国で次世代の抗アミロイドβ抗体(抗体)、レカネマブの段階的製造販売承認申請を完了したと発表しました。同社は年内に条件付き認可を獲得、2023年中には正式認可を米欧日で獲得することを目論んでいます。抗抗体「Aduhelm」の蹉跌は、抗抗体開発競争の序章に過ぎません。アルツハイマー病治療薬の本当の勝負は同社の内藤晴夫CEOが今年3月に宣言した「抗抗体開発競争の第二章」にかかっているのです。勿論、第二章もし烈な競争もが待っていました。米Eli Lilly社とエーザイ・Biogen社が先陣争いを繰り広げています。実際、両社が米国で次世代の抗抗体の段階的製造販売承認申請を開始したのは、それぞれ20218月と同年9月。わずか1か月差の鍔迫り合い。これを一昨日、段階的製造販売承認申請完了ででエーザイが逆転したばかりです。しかも、ダークホースであるスイスRoche社・米Genentech社・中外製薬という抗体医薬の巨人グループも虎視眈々と次世代抗抗体の商品化を狙っています。一体、第二世代商品化の勝者は誰なのか?

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皆さん、お元気ですか?
2022年4月26日、我が国のデジタル・セラピューティクス(DTx、正式には治療用プログラム医療機器)のベンチャー企業、CureAppが厚生労働大臣から世界初の高血圧の治療用アプリ「CureApp HT高血圧補助治療アプリ」(CureApp HT)の製造販売承認を受けました。今朝、その記者会見があり、同社の佐竹晃太社長は薬効を強調したことに加えて、次の課題である保険収載をにらんで、医療経済的な評価や海外のDTxの値ごろ感を強調したのです。果たして、いったいいくらの診療報酬が付けば妥当なのか?保険点数次第で、最終的に狙っている軽度から中度の高血圧治療のファースト・ライン適応を確保でき、一生飲まなくてはならない高血圧の薬物療法から多くの患者が離脱できるかも知れません。企業の収益確保と市場拡大をにらんで、CureAppは大いに悩む必要があるのです。
*CureAppには、私のVC(ヘルスケア・イノベーション)が投資しています。依怙贔屓があるかもしれないので、ご注意してお読み願います。
** GWはメール配信を控えます。次のコラムは5月11日までお待ちください。

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皆さん、お元気ですか?
まずは新人YouTuberからのお知らせです。大好評をいただいたMIYAMAN’S VENTURE TALK第一弾、そーせい・ヘプタ―レス取締役会長の田村眞一さんとの対談のアーカイブ配信を開始しました。是非、ご覧ください。田村会長の苦闘と成功への手掛かりは絶対皆さんの参考になります。
https://youtu.be/IUcEtuAaFWY

正直言って驚きました。
2022年4月12日夜、岸田首相が突然、「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や個人の金融資産がベンチャーキャピタル(VC)やスタートアップ(新興企業)に循環する流れを作る」と政府の新しい資本主義実現会議でぶち上げたのです。皆さんには馴染みが薄いかもしれませんが、これは40年前に米国政府が行ったのと同様な規制緩和を行うという宣言です。しかも、この米国政府の規制緩和こそが、VCに対する潤沢な資金供給を可能とし、ベンチャー大国である米国のマネー基盤形成したのです。とうとう、とうとう我が国の政府も覚醒しつつあるのです。問題は、国民の幸せよりも国富を固持することに拘泥する財務省です。皆さんの力で、財務省を黙らせなくてはなりません。

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皆さん、お元気ですか?
まずは新人YouTuberからのお知らせです。このLIVEは注目です。まだ、無料視聴のお申込みを受け付けています。下記からどうぞ宜しく願います。
●4月26日15時~BA「深淵なる海底下生命圏を解明せよ!」(海洋研究開発機構マントル掘削プロモーション室 稲垣室長)
●5月12日15時~BA「コロナ禍を超えて躍進するmRNA医薬」(東京医科歯科大学位高教授)

さて、昨日(2022年4月19日)、我が国政府は第四の新型コロナワクチン「ヌバキソビッド」の製造・販売認可(初回投与とブースター投与)を武田薬品に与えました。組換えスパイク蛋白質ワクチンです。副反応も穏やかなのが売りです。米Novavax社から製品導入し、武田薬品の光工場で製造します。しかし、ワクチンの製造・開発を強化してきた武田薬品なら、自前で開発できるようなワクチンを、何故、製品導入したのでしょうか?その謎を推理します。

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皆さん、お元気ですか?
エーザイが、2022年度初めに米国食品医薬品局(FDA)に第二世代の抗Aβ抗体(可溶性Aβのプロトフィブリルと結合)、レカネマブの迅速承認(市販後治験の条件付き承認)の申請を出すと宣言しています。今月中にも申請される可能性があります。同社は2021年9月から米国で段階的製造販売申請(Rolling BLA)に着手しており、まず有効性と安全性を示したフェーズ2治験(201試験)などのデータを提出、2022年度中の迅速承認の申請を指しています。2022年9月にはフェーズ3治験(Clarity AD試験)の最初の解析結果を公表する予定。このデータに基づき、2022年中に完全な製造承認申請を米国で行い、2023年には欧米日で販売承認獲得を行う計画です。2021年6月に迅速承認を米国で得た抗Aβ抗体「Aduhelm」がレカネマブの露払いとなり、FDAのアルツハイマー病薬の承認条件を明確にしたため、まず、レカネマブが認可されることは間違いないでしょう。アルツハイマー病患者にとっては大いなる福音だが、ちょっと待てよ、メンタルテストによる認知機能の改善、つまり記憶(言語や映像など)に偏った認知機能の評価でアルツハイマー病の一側面を治療や予防する薬品は開発できるだろうが、これでアルツハイマー病を根治する医薬品ができたと考えるのは早計ではないでしょうか?

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