あっと言う間に新年から20日も経ってしまいました。明日は大寒。オミクロン株の浸透で、東京都はとうとう検査陽性者7000人を超えてしまいました。New York市や南ア、英国などのデータではオミクロン株は感染力が強く、1か月程度で急激に患者が増加、そして急減して終息する傾向があります。事実上、集団免疫が成立したためかも知れません。いつの間にか、TVなどでは感染者数ではなく、検査陽性者数と呼び変え、実際の感染状況を必ずしも表していないというアリバイを築きつつあります。皮肉なことにマスク着用や三密を避けるなど整然と感染防御行動を行っている日本はかえって、だらだらと感染が猖獗する可能性もあるのです。流行しているウイルスの性質×個人ごと、地域ごとのリスクベースの感染対策こそが、国民の健康と経済の両方を護る方策であると考えています。
さて、下記のリンクに示した年頭の連載を是非ご一読下さい。今年のバイオの方向を、命を削って絞り出したものです。
2022年バイオの新潮流22
→→新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(1、完結)
→→新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(2、完結)
→→新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(3、完結)

今号では昨年、中分子創薬の第一号の治験に入った中外製薬の中分子創薬の謎を解読します。最近、ヘルスケアイノベーションに加入したFさんが中外製薬の中分子関連特許を読み解いたエッセンスをお伝えします。中分子創薬の旗手、ペプチドリームのライブラリーは10の13乗ですが、中外製薬は10の12乗、この差を徹底的に究明いたします。「僕に黙って20年も研究していた」(永山治中外製薬名誉会長)という、中分子創薬プロジェクト(アポロ計画)の秘密はこれでした。

ここからは申し訳ありませんが有料で全文をお楽しみ願います。

会員登録はこちらから

新年早々、大汗を掻き、頭をかきむしって、2021年のバイオ動向をまとめ、今年のバイオの最新潮流を見通す作業もこのメールで完結いたします。バイオの広範な技術突破と欧米日中のバイオベンチャーの意欲的な挑戦によって、更には1990年代半ばから始まったインターネットの普及による知識交換の飛躍的なスピード向上によって、バイオ・イノベーションの勢いは加速、更に大きな奔流となって医療や創薬産業を揺さぶっております。それでも今回まとめたのはレッド・バイオのみです。経団連の十倉会長が2022年1月12日のバイオ関連団体合同セミナーで指摘した「ゴレンジャー」、つまりレッドにホワイトバイオ、ブルーバイオ、グリーンバイオ、グレーバイオを加えた技術突破まではまとめきれませんでした。しかし、世界は持続可能な経済発展という矛盾をはらんだ課題に今年は大胆に更に踏み込もうとしています。今回の記事に加えて、是非残りのヨンレンジャーにも今年は是非とも目配り願います。きっと近い将来合成生物学が創薬産業にも活用時代が来ると確信しています。今回の3回にわたる連載では以下の22のバイオ最新潮流を解説いたしました。可能な限り、連載を完読していただくようお願いいたします。

今年もワクワクするような変化に満ちた年になることは間違いありません。新Mmの憂鬱でその最新情報を皆さんと共有することを楽しみにしております。どうぞ今年もご愛読願います。

2022年バイオの新潮流22
●新型コロナが変えたバイオ研究開発
新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(1)

●ADHELM騒動とその後
●新たな創薬資源、集団ゲノム解析から新薬誕生
●PPIの実用化が一段と進む、KRAS阻害剤発売
●薬剤耐性の輪廻から離脱か?アロステリック阻害剤誕生
●中分子医薬の曙
●ADC(抗体薬剤複合体)の実用化ラッシュ
●次世代抗体の進化
●AAV遺伝子治療の停滞とそれを打破する試み
●たった一人の患者のための創薬始まる
新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(2)

●DTxの離陸とDXの製薬業への浸透
●モダリティや創薬標的としてmRNAに脚光
●次世代の癌免疫療法の勃興
●固形癌細胞療法に技術突破と血液癌で次世代のCAR-T細胞出現
●他家再生医療の実用化
●肥満治療薬の開花
●AI創薬に雪崩を打って参入
●in vivoゲノム編集治療でPOC
●富士フイルムの創薬事業からの撤退
●バイオベンチャー上場ブーム
●生命現象の場としての液液相分離に注目
●大学ファンド10兆円だけはない。生命科学研究費源の多様化が始まる

ここからは申し訳ありませんが有料で全文をお楽しみ願います。

会員登録はこちらから

今朝ほど、京都大学本庶名誉教授、経団連の十倉会長、バイオインダストリー協会の中山理事長の新春鼎談の司会を終えたところです。読者の中にはライブでご覧になった方もいらっしゃるのではないかと思います。多士済々の議論はとても面白くためになりましたが、十倉会長から「バイオはゴレンジャー」という発言には思わず吹き出してしまいました。レッドバイオ(医薬)、ホワイトバイオ(化学・エネルギー)、ブルーバイオ(海洋)、グレーバイオ(環境)、グリーンバイオ(農業)と確かにバイオテクノロジーの応用は急拡大していました。10年前のホワイトバイオ・ブームは原油価格の下落によって鎮静化してしまいましたが、21世紀の今は国民の考えたたが変わり、持続可能性や環境保全に大きな価値を置くようになりました。加えて、ゲノム解析やゲノム編集技術、そして情報処理・AI技術の浸透によって、合成生物学も現実の工業生産に投入されるようになったのです。今や原油価格に左右されないゴレンジャー・バイオが成立できる条件が整ったと考えるべきなのです。レッドバイオの事業化に偏った我が国のバイオも2022年をきっかけに、欧米のようにバランスのよいバイオの発展の形に変わっていくと確信しました。「全産業にバイオを!」。今年の良きスローガンです。
さて、新春企画の第二弾をお届けします。頭をかきむしってこの1年のバイオの発展を振り返り、2022年のバイオを展望しようと願っています。今年は以下のバイオ新潮流22を指摘したいと思います。項目数が多いので、前号から3号に渡って解説いたします。どうぞお付き合い願います。

2022年バイオの新潮流22
●新型コロナが変えたバイオ研究開発
→新Mmの憂鬱、これを知らなきゃ明日はない、バイオの最新潮流2022(1)
https://miyata-bio.net/column/0000121/
●ADHELM騒動とその後
●新たな創薬資源、集団ゲノム解析から新薬誕生
●PPIの実用化が一段と進む、KRAS阻害剤発売
●薬剤耐性の輪廻から離脱か?アロステリック阻害剤誕生
●中分子医薬の曙
●ADC(抗体薬剤複合体)の実用化ラッシュ
●次世代抗体の進化
●AAV遺伝子治療の停滞とそれを打破する試み
●たった一人の患者のための創薬始まる
→今号はここまでを論じます。
●DTxの離陸とDXの製薬業への浸透
●モダリティや創薬標的としてmRNAに脚光
●次世代の癌免疫療法の勃興
●固形癌細胞療法に技術突破と血液癌で次世代のCAR-T細胞出現
●他家再生医療の実用化
●肥満治療薬の開花
●AI創薬に雪崩を打って参入
●in vivoゲノム編集治療でPOC
●富士フイルムの創薬事業からの撤退
●バイオベンチャー上場ブーム
●生命現象の場としての液液相分離に注目
●大学ファンド10兆円だけはない。生命科学研究費源の多様化が始まる
→2022年1月17日号に掲載予定

ここからは申し訳ありませんが有料で全文をお楽しみ願います。

会員登録はこちらから

2021年1月5日、東京都の新型コロナウイルスの実効再生産数は2.2を上回った。前日より0.4の増加である。急速にデルタ株からオミクロン株へと変異株の交代が進み、まさに感染第6波は空前絶後のスピードで日本を襲いつつある。2021年を振り返り、2022年のバイオを占うためにも、新型コロナパンデミックによる変化をまずは見逃すことができない。まずは新型コロナが一体何を変え、なにを変えつつあるのか?解析することから、いささか皆さんへきへきとしていると思いますが、今年のバイオの展望の口火を切ります。

ここからは申し訳ありませんが有料で全文をお楽しみ願います。

会員登録はこちらから

皆さん、メリー・クリスマス。
クリスマス・イブがクリスマス・イブニングの意味だということを67歳にして知りました。イブは前夜祭だと思っていたのですが、クリスマスが誕生した頃は1日の始まりは日没から始まっていたようで、クリスマス・イブはクリスマスが始まったということを意味していました。さて、最後のメールは、新型コロナ・パンデミックから私達は何を学んだかをまとめてみました。実は午前中に国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBIOHN)の運営評議委員会に参加しており、そこで「何故、我が国は新型コロナ・ワクチンの開発でこんなに欧米に水を開けられたのか?」と評議員の大学教授に詰め寄られた米田悦啓NIBIOHN理事長が「用意ができていなかった。我々は専門家を探すところから新型コロナ・ワクチンや医薬品の開発準備に着手しなくてはならなかった」と証言したことが刺激となりました。これは全く尾身茂分科会長の意見と同じだったのです。人類を襲った災難から私達は何を学び、何を学んでないか?1年の締めくくりに考えてみました。人類は失敗から学んで生き延びてきました。日本人はこの災難から果たして何を学んだのでしょうか?

ここからは申し訳ありませんが有料で全文をお楽しみ願います。

会員登録はこちらから

皆さん、お元気ですか?
今年最後の原稿を12月24日に予定しております。その分析のため、現在、米国で今年認可された48の新薬の中から、17品目のバイオ医薬を抽出しました。今年のバイオ医薬には分子量1000を超える中分子医薬2品目も新たに加えました。最終的な分析はクリスマス・イブの号に任せますが、本日は調査結果を皆さんに取り急ぎ速報いたします。

ここからは申し訳ありませんが有料で全文をお楽しみ願います。

会員登録はこちらから

皆さん、お元気ですか?
今月、世界第2位の上場投資信託(ETF)運用会社である米Direxion社がRNA医薬を開発する上場企業(米、カナダ、欧州市場)の株式を集めたETF、Direxion mRNA ETF(Ticker: MSGR)を組成、米国で2021年12月9日に上場しました。mRNAと銘打っておりますが、siRNAやmiRNA医薬を開発しているベンチャー企業も含んでいました。このETFを調べてみると、ものすごい勢いでmRNAベンチャー企業の株価総評価額が膨張していることをに気が付きました。株式市場は今後の企業成長の期待値を示す先行指標です。米国でのmRNA医薬フィーバーを皆さんと今回は共有したいと考えています。

ここからは申し訳ありませんが有料で全文をお楽しみ願います。

会員登録はこちらから

皆さん、お元気ですか?
2021年12月13日から本格的な国会審議が始まった令和3年度補正予算。経済産業省分だけでも新型コロナのバイオ関連予算2800億円弱の予算が組まれています。しかも、こその中身は、デュアル・ユースやVC投資と合わせ技の創薬治験支援補助金など、画期的なものばかり。今回は一昨日、経済産業省生物化学産業課の佐伯耕三課長にインタビューしたホカホカの内容を皆さんにお届けいたします。
◎関連リンク
https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/budget/fy2021/20211125201916.html

ここからは申し訳ありませんが有料で全文をお楽しみ願います。

会員登録はこちらから

皆さん、お元気ですか?
前回、新人のベンチャー・キャピタリスト(VC)として、今年のクリスマスイブに投資した企業1社の上場が決まったという喜びの報告をいたしました。しかし、新人な故に慣習で目も曇っていないためか、我が国のほとんどのバイオ・ベンチャーが上場を目指す東京証券取引所の異常性が目につきます。岸田首相はバイオ・ベンチャーの進行に踏み切ったようですが、米国の新興市場NASDAQと比べて、イノベーションを評価できないという異常性を早急に正さないと、世界と競争できるユニコーンなど誕生する訳はないと思っております。皆さん、何とかいたしましょう。

今、ノーベル賞の本庶先生からAMEDが変なことし出したと伺いました。この件に関しても取材が終わり次第、ご報告させていただきます。どんどん官僚化、些末化、空洞化が進んでいるようです。日本にも科学研究管理のプロが必要ですね。なんだか製造業の旧弊から日本は抜け出していません。
◎関連リンク
https://www.jpx.co.jp/corporate/news/news-releases/1071/20191226-01.html

ここからは申し訳ありませんが有料で全文をお楽しみ願います。

会員登録はこちらから

皆さん、お元気ですか?
昨年の7月からベンチャーキャピタルであるヘルスケア・イノベーション1号ファンドの投資を開始しました。とうとう今年のクリスマスイブに投資先企業11社のうち、1社であるサスメドの上場が決まりました。投資開始から18か月間で1社上場いたしました。現在、東京証券取引所の審査に入っている投資先企業もあり、順調に行けば来年3月にもう1社上場します。ここから先は狸の皮算用ですが、2022年末までにもう1社、そして2023年には3社が上場すると期待しています。お陰様で来年2月までには1号ファンドの全ての出資を完了する予定です。日本には良いバイオ・ベンチャー、ハンズオン支援のやりがいのあるバイオ・ベンチャーは選びさえすれば十分存在しております。誰ですか、日本にバイオ・ベンチャーが育たないなどと根も葉もないことを言い立てていたのは?これからこうした都市伝説を覆していくのが楽しみです。皆さんも是非、ご注目願います。

さて本日は、言葉遊びでは当然存在しえると考えていた制御性B細胞(Breg)が、実際存在して、ブドウ膜炎や多発性硬化症などの自己免疫疾患の細胞治療に応用できそうだ、という見通しが立ってきたのでご報告いたします。皆さんは制御性T細胞(Treg)にはもう親しんでいると思いますが、今後はBregも免疫抑制や自己免疫疾患で考慮しなくてはなりません。何よりも今回の発見が、抗CD20抗体「リツキサン」(リツキシマブ)がB細胞性の白血病だけでなく、関節リウマチや多発血管炎を伴う肉芽腫症および顕微鏡的多発血管炎など自己免疫疾患にも薬効を示すのか、明解に説明してくれました。
◎関連記事
新Mmの憂鬱、Bファーマ・ベンチャーが殺到する癌免疫療法、新たな激戦の火ぶた

ここからは申し訳ありませんが有料で全文をお楽しみ願います。

会員登録はこちらから